手術の後遺症について

手術による後遺症として腸閉塞が、卵巣や子宮、リンパ節を切除することによって更年期様症状や排便・排尿障害、リンパ浮腫などが起こることがあります。手術の後遺症として、多くの患者さんに腸閉塞(イレウス)が起こることがわかっています。決め手となる予防法や対処法はありませんが、退院時に医師や栄養士から腸を守るための食事指導が行われます。腸閉塞をできるだけ起こさないようにするには定期的に経過観察を受けることが大切です。

一方、閉経前の女性が卵巣を摘出すると、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が低下し、更年期のような症状が現れたり、腟からの分泌物が減少することがあります。これを「卵巣欠落症状」といいます。ホルモン補充療法や漢方薬治療が行われていますので、担当医に相談してみましょう。

また、子宮周囲組織を大きく切除した場合は排尿や排便障害が起こることがあります。排尿障害の場合は尿道から膀胱に管を挿入し、尿を体外に排出する処置が必要になることもあります。排便障害の場合は下剤などでコントロールします。

さらにリンパ節を切除すると、下半身がむくむリンパ浮腫が起こることもあります。確実な予防法はないものの、マッサージ、圧迫法、運動療法やスキンケアなどの対策が進んでいます。手術後どのような後遺症が現れる可能性があるのか、その具体的な対策についても手術前に確認しておきたいものです。

本コンテンツは認定NPO法人キャンサーネットジャパンが出版する「もっと知ってほしい 卵巣がんのこと」より抜粋・転記しております。