タキサン系とは細胞障害性抗がん剤のひとつで、タキサン環という共通した構造をもつ一群の抗がん剤である。

1963年に太平洋イチイの樹皮抽出液中に強力な抗腫瘍性物質が含まれていることが見いだされ、医薬品としての開発が進み、現在ではパクリタキセルドセタキセル、カバジタキセルが多くの固形腫瘍の標準治療に組み込まれている。タキサン系はがん細胞が分裂する際に働く微小管という細胞内器官に結合することによってその働きを阻害することにより、がん細胞の分裂を阻害する。

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