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ホルモン受容体陽性HER2陰性早期乳がんにリボシクリブ+内分泌療法、無浸潤疾患生存期間を有意に改善

[公開日] 2024.04.01[最終更新日] 2024.04.01

この記事の3つのポイント ・ホルモン受容体陽性HER2陰性早期乳がんを対象とした第3相NATALEE試験
・リボシクリブ+内分泌療法の有効性・安全性の比較検証試験
・無浸潤疾患生存期間を有意に改善
2024年03月21日、医学誌『The New England Journal of Medicine』にて、ホルモン受容体陽性HER2陰性早期乳がんに対するサイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害薬リボシクリブ+非ステロイド性アロマターゼ阻害薬併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のNATALEE試験(NCT03701334)の結果がDennis Slamon氏らにより公表された。 NATALEE試験は、ホルモン受容体陽性HER2陰性早期乳がん患者に対して、リボシクリブ(400mg/日を3週間投与後1週間休薬、のサイクルで3年間)と非ステロイド性アロマターゼ阻害薬(NSAI;レトロゾール2.5mg/日またはアナストロゾール1mg/日を5年以上)を併用する群と、NSAIを単独投与する群に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無浸潤疾患生存期間(Invasive Disease-free surviva;iDFS)、副次評価項目として遠隔転移率(DDFS)、再発生存率(RFS)を比較検証した国際多施設共同オープンラベルランダム化の第3相試験である。 本試験の結果、主要評価項目であるiDFSはNSAI単独と比べてリボシクリブ+NSAI併用療法で統計学有意に改善した。3年無浸潤疾患生存率はリボシクリブ+NSAI併用群で90.4%に対してNSAI単独群で87.1%(HR:0.75,95%信頼区間:0.62-0.91,P=0.003)を示した。 また、NSAIに対してリボシクリブを併用することで、新たな安全性のシグナルは確認されなかった。 以上のNATALEE試験の結果よりDennis Slamon氏らは、「ホルモン受容体陽性HER陰性早期乳癌患者に対するサイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害薬リボシクリブ+非ステロイド性アロマターゼ阻害薬併用療法は、無浸潤疾患生存期間(iDFS)を統計学的有意に改善しました」と述べている。 参照元:
Ribociclib plus Endocrine Therapy in Early Breast Cancer(N Engl J Med 2024; DOI: 10.1056/NEJMoa2305488)
ニュース 乳がん 内分泌療法

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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