ファイザー株式会社は3月26日、抗悪性腫瘍剤の抗BCMA/CD3二重特異性抗体「エルレフィオ 皮下注44mg、同76mg」(一般名:エルラナタマブ(遺伝子組換え))について、「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」に対する治療薬として、国内における製造販売承認を取得したことを発表した。
エルレフィオは、がん細胞上のB細胞成熟抗原(BCMA:B-cell maturation antigen)とT細胞上のCD3を標的とした二重特異性抗体の皮下投与製剤。骨髄腫細胞とT細胞に同時に結合することによって両者を架橋することで、T細胞による細胞傷害性を活性化すると考えられている。
今回の承認は、国際共同第2相試験(MagnetisMM-3試験)および国内第1相試験(MagnetisMM-2試験)の結果等に基づくものであり、多発性骨髄腫に対する初めての二重特異性抗体の承認である。
再発又は難治性の多発性骨髄腫に対する治療は、免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬および抗CD38モノクローナル抗体製剤の3クラスの薬剤がキードラッグであるが、これらの薬剤に耐性となった後の薬物治療は確立されてい。今回の承認を受けて、これら3クラスの薬剤それぞれ少なくとも1剤において無効又は治療後に再発が見られ、かつ他に標準的な治療選択肢のない多発性骨髄腫の患者さんにとって、同剤が新たな治療選択肢となった。
参照元:
ファイザー株式会社 プレスリリース
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