再発・転移とは

再発とは、治療の効果により目に見える大きさのがんがなくなった後、再びがんが出現することです。転移とは、がん細胞がリンパや血液の流れに乗って、別の臓器に移動し、増えることをいいます。再発も転移も、患者さんによって状態は異なります。

頭頸部がんの早期がんの再発率は、データにもよりますが、10〜20%程度と考えられています。また、進行がんでは、初回治療でがんを完全に摘出した、あるいはがんが消失したと考えられる場合でも20〜40%の患者さんで再発が認められます。

初回治療後に再発した患者さんのみを分析すると、そのうちの80%前後に1年以内に原発部位の再発や頸部リンパ節転移が起こっており、同じく80%前後に2年以内に肺、肝臓、骨などの他臓器への転移がみられました。つまり、頭頸部がんでは再発や転移が起こる場合には、その時期が早いことが特徴です。

ただし、再発・転移と一口に言っても、それぞれの患者さんで状態は異なります。再発・転移後の治療は部位や症状、初回治療の方法やその反応などを考慮して選択します。例えば、喉頭がんの放射線治療後の喉頭内再発では、同じ場所に放射線を再度照射できないことから手術が選択されるという具合です。

治療後も定期的な通院を

重要なことは、再発・転移を早期に見つけることです。そのために、治療後は、体調管理に加えて、再発・転移の有無を確認するために定期的に通院することが大切です。

再発が起こりやすい最初の2年間は、1年目は1か月に1回、2年目は2か月に1回の頻度で、3年目からは3か月に1回の頻度で最低5年間は通院します。

頸部の触診に加え、必要に応じて内視鏡検査やCT検査、MRI検査などの画像検査を行い、特に中・下咽頭がんでは重複がんを念頭に年に1回は上部消化管内視鏡検査を実施します。なお、5年目以降も、半年~1年に1回は来院し、年に1回の上部消化管内視鏡検査を続けてください。

本コンテンツは認定NPO法人キャンサーネットジャパンが出版する「もっと知ってほしい 頭頚部がんのこと」より抜粋・転記しております。