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肺がんの種類と分類|4つのタイプとその特徴

[公開日] 2017.11.20[最終更新日] 2017.11.20

組織別に治療法が異なる肺がん

肺がんは、がん細胞の形や状態から、大きく「非小細胞肺がん」と「小細胞肺がん」に分けられ、非小細胞肺がんは「扁平上皮がん」と「非扁平上皮がん」に、非扁平上皮がんは「腺がん」と「大細胞がん」にわけられます。これを組織型別の分類といい、治療戦略が異なります(コチラ)。また、以下のように英語表記と略語を覚えておくと情報収集に活用できます。 小細胞肺がん(Small Cell Lung Cancer ; SCLC) 非小細胞肺がん(Non-Small Cell Lung Cancer ; NSCLC) 非扁平上皮非小細胞肺がん(Non-Squamous Non-Small Cell Lung Cancer ; Non-Sq NSCLC) 扁平上皮非小細胞肺がん(Squamous Non-Small Cell Lung Cancer ; Sq NSCLC) さらに発生部位別に肺の入り口付近の太い気管支にできる「中心型(肺門型)」と肺の奥のほうにできる「末梢型(肺野型)」に分けられます。

肺がんの種類と特徴

肺がんの種類と特徴は、以下の通りです。

肺腺がん(非扁平上皮非小細胞肺がん①)

肺腺がんは、日本人に最も多い種類の肺がんとなり、男性の約40%、女性の約70%を占めます。また、非喫煙者や女性の肺がん多くは腺がんとなります。肺の末梢に発生し、進行は中程度といわれています。 肺腺がんのもう一つの特徴が、EGFR遺伝子やALK遺伝子といったドライバー遺伝子の変異(ドライバーミューテーション)が陽性であることです。ドライバー遺伝子の変異が、がんを発症の直接的な現認となり得る一方、これらの遺伝子変異が陽性の場合、それに対応している分子標的薬が奏効する可能性が高いです。 (詳しくは、非小細胞肺がんと遺伝子変異を参照)

肺大細胞がん(非扁平上皮非小細胞肺がん②)

大細胞がんは、他のがん細胞に比べて大きいものとなります。大細胞がんは、肺がんのうち数%程度と少ないです。肺の末梢に発生し、進行や転移その速度は比較的早いといわれています。

肺扁平上皮がん(扁平上皮非小細胞肺がん)

扁平上皮がんは、喫煙により発症することが多くいため中高年の男性に多い肺がんとなり、男性の約40%、女性の約15%を占めます。肺の中心部(気管支壁)に発生することが多く、進行は遅めといわれています。

小細胞肺がん

小細胞肺がんは、他のがん細胞と比べて小さいものとなります。喫煙により発症することが多いため中高年の男性に多い肺がんとなりますが、非小細胞肺がんに比べて割合が少なく10~15%程度です。進行、転移共に非常に速く、リンパ節、脳、肝臓、副腎、骨などに転移しやすい悪性度の高いがんです。小細胞肺がんであるか、非小細胞肺がんであるかで治療戦略は大きく異なります。 (小細胞肺がんの情報はコチラ

OOS夜間学校 肺がんセミナー

講 師:坂入 祐一 先生(千葉大学病院 呼吸器外科)
テーマ:肺がん

専門医から学ぶ肺腺がん

[blogcard url="https://oncolo.jp/feature/20170901kn-2"] [blogcard url="https://oncolo.jp/feature/20170908kn"] <!--

肺がんのステージ(病期)

病期(ステージ)は、がんの進行の程度を示す言葉で、肺がんでは、がんの大きさ、広がり、リンパ節やほかの臓器への転移の有無によって決められます。肺がんの治療方針は、組織型と病期でほぼ決まるため、病期の決定は重要です。 がんの病期(ステージ)は、がんができた場所やがんの大きさ、広がり、がん細胞や組織の性質、リンパ節やほかの臓器への転移など、病気の経過に強い影響を及ぼす客観的な指標を組み合わせて決められます。肺がんの病期は、国際対がん連合(UICC)により決められているTNM分類(改訂第7版、2010年1月)を用いて決定されます。 「UICC TNM分類改訂第7版」以降、TNM分類による肺がんの病期分類は従来からの非小細胞肺がんだけでなく、これまでは限局型と進展型に病期分類されていた小細胞肺がんにも適用されることになりました。 肺がんでは、組織型にかかわらず①最初に発生した肺がんがどの程度大きくなり、どこまで広がっているかをみるT因子(原発腫瘍primary Tumorの状況)、②リンパ節への転移とその広がりをみるN因子(所属リンパ節regional lymph Nodesの状況)、③リンパ節以外のほかの臓器への転移とその広がりをみるM因子(遠隔転移distant Metastasisの状況)の3つの因子を組み合わせて、病期を0期、ⅠA期、ⅠB期、ⅡA期、ⅡB期、ⅢA期、ⅢB期、Ⅳ期の8つに分類します。 0期に近いほど、がんが小さくとどまっており、Ⅳ期に近いほど、がんが広がっています。 リレイ肺がん4

肺がんの種類

肺がんの種類は非小細胞肺がんと小細胞肺がんの大きく2つに分けられます。肺がんの組織型は、非小細胞肺がんが「腺がん」、「扁平上皮がん」、「大細胞がん」に分けられ、非小細胞波肺がんは「小細胞がん」で、それぞれ性質や経過、治療方法および治療効果が異なります。さらに発生部位別に肺の入り口付近の太い気管支にできる中心型(肺門型)肺がんと肺の奥のほうにできる末梢型(肺野型)肺がんに分けられます。 -->
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