肺がんが局所再発・遠隔転移した場合

再発とは、目に見えるがんがなくなった後に再びがんが出現することや、がんが縮小、あるいは安定した状態から増大することです。転移とは、がんが最初に発生した肺とは別の臓器に移動し、そこで増えることをいいます。

手術などで肺がんの病巣が完全に消失しても、本当に体内からがん細胞がすべて消え去ったかどうかはわかりません。実際、残っている目に見えないがん細胞から再びがんが現れる(再発)こともあります。さらに、治療が奏功し、いったんは縮小あるいはそれ以上大きくならなかったがんが再び増大し始める(再発)こともあります。がん細胞が最初に発生した肺から、血管やリンパ管の中に入り込み、血液やリンパの流れに乗って別の臓器(主に脳、骨、肝臓など)に移動し、そこで増殖する(転移)こともあります。

肺がんの再発・転移は、ほとんど2年以内に起こっており、逆に5年以上経てばかなり少なくなるといわれています。継続して治療を行わない場合も、3~6か月ごとに定期的に通院して、再発や転移の有無を胸部X線検査、CT検査などによって調べます。

再発や転移が起こると、治療の目標は、がんの進行を抑える、がんによる症状を和らげるといったことになります。手術などでいったん根治してから再発・転移した場合は、病期に応じた治療を行います。薬物療法中に、がんが縮小、あるいは安定した状態になった後、再び増大したり、ほかの臓器に転移したりした場合は、1次治療から2次、3次治療へ進めていきます。

このような治療とともに、痛みなどに対する緩和ケアが並行して行われ、よりよい状態でがんと付き合っていけるようにサポートが行われます。また、条件さえ満たせば、より効果のある治療法の開発をめざす臨床試験にも参加し、開発中の新しい治療を受けることもできます。その結果、治療によって再発後も長期生存している患者さんもいます。再発・転移後もがんの状態や全身状態と自分自身の希望とを照らし合わせ、担当医とよく話し合ったうえで、ともに治療法を決めていくことが大切です。

本コンテンツは認定NPO法人キャンサーネットジャパンが出版する「もっと知ってほしい 肺がんのこと」より抜粋・転記しております。


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