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骨髄異形成症候群(MDS)の検査と診断

[公開日] 2024.08.01[最終更新日] 2024.10.07

骨髄異形成症候群(MDS)の検査

血液検査

血液の中の赤血球・白血球・血小板の数が少なくなっているかどうかを調べる検査です。 またMDSでは、血液細胞の成長がうまくいかず、異常な細胞が増えていきます。そのため、顕微鏡検査で血球の形や芽球(幼若な血液細胞)の有無についても確認します。

骨髄検査

腸骨(腰の骨の突起部)に針を刺し、骨の中にある骨髄の組織や骨髄液をとる検査です。注射器で骨髄液を吸引する骨髄穿刺と、特殊な太い針を刺して、骨髄組織を採取する骨髄生検があります。顕微鏡検査によって異常な血液細胞の有無や芽球の割合などを調べるとともに、染色体検査、遺伝子検査を行い、これらの結果から総合的に診断を行います。 骨髄検査は、MDSに限らず多くの血液・リンパのがんの診断や治療法選択に重要な検査です。

骨髄異形成症候群(MDS)の診断と病期分類

MDSには多様な疾患が含まれるため、病型や予後予測スコアなど、複数の因子を組み合わせて分類することが勧められています。 従来予後予測として使われてきたIPSS(国際予後判定システム)は、MDSの予後との関連が知られている「骨髄芽球割合」「血球減少の系統数」「染色体グループ」という3つの因子の点数によって4群に分類するものです。IPSSはこれまで数多くの臨床研究でも使われてきました。 一方、2012年にIPSSの改訂版として開発されたIPSS-R(下表)は、IPSSと同じ因子を使っていますが、芽球割合や血球減少の取り扱いや染色体の核型が変更されています。IPSSが4群であったのに対し、IPSS-Rは5群に分類するもので、予後予測の精度も上がったことから、現在ではIPSS-Rが最も広く使われています。 IPSS-R予後因子スコア *IPSS-Rにおける染色体リスク群 IPSS-R予後因子スコア
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