子宮体がんのステージ(病期)

進行期(病期・ステージ)は、子宮体がんの広がりを評価し、治療方針を決定するための目安です。子宮体がんでは「臨床進行期分類」と「手術進行期分類」の2つの分類があり、原則として、手術後に分類し直す「手術進行期分類」を用います。子宮体がんは子宮内膜で発生し、進行すると子宮筋層にも入っていきます(筋層浸潤)。

さらに進むと、
①子宮頸部や腟の側に広がり、直腸や膀胱に浸潤する
②卵巣や卵管に広がり、腹腔に進展して、腹水がたまったり、大網(胃と横行結腸の間)に転移したりする
③がん細胞がリンパ管や血管を通じて、リンパ節、肝臓、肺などに遠隔転移する
という経過をたどります。 

このように、がんがどこまで広がっているかを評価し、治療方針を決めるために使われる指標が進行期(ステージ)です。子宮体がんでは、進行期の決定には日本産科婦人科学会が作成した「臨床進行期分類」と「手術進行期分類」の2つの分類が用いられています。これらは、元になる国際産科婦人科連合(FIGO)の分類が2008年に改訂されたのを受け、2011年に改訂されました。

手術後に「手術進行期分類」で分類し直す

「臨床進行期分類」は、触診や内診、細胞診や組織診、画像検査の結果などから推定される進行期で、最初に治療方針を決定するための基準となります。ただし、子宮体がんは子宮の奥で発生するため、当初の診療や検査だけでは正確に進行期を決めるのが難しいという側面があります。

また、子宮体がんの多くは、手術が第1選択であることから、手術後に得られた病理標本などでさらに進行期を検討し直します。このときに使われるのが「手術進行期分類」です。

「手術進行期分類」は「臨床進行期分類」よりも分類が細かく、5年生存率(診断や治療開始から5年経過したときに生存している患者さんの割合)など治療後の見込み(予後)もより正確に反映するとされており、手術を受けた患者さんの進行期を決めるときには原則として「手術進行期分類」が使われます。

なお、病理標本は、手術後の再発リスクの評価にも用いられます。自分の進行期を知っておくことは、納得して治療法を選ぶために大切です。なお、いったん決められた進行期は、治療が進んで、がんの状態が変わっても、原則として変わりません。

本コンテンツは認定NPO法人キャンサーネットジャパンが出版する「もっと知ってほしい 子宮体がんのこと」より抜粋・転記しております。