【PR】遺伝子情報を知ることが未来への希望と安心感に-がん治療の道しるべがん遺伝子パネル検査《体験談》納得いく医療のために Vol.5


  • [公開日]2022.09.13
  • [最終更新日]2022.11.11

提供:バイエル薬品株式会社

本シリーズは、がん遺伝子パネル検査CGP検査)が役立つ可能性のある人がこの検査を検討する際に参考にしてもらえることを目的に患者さんやご家族のCGP検査の体験談を紹介しています。
今回は、治療の可能性を求めて家族が積極的に情報を集めたことがCGP検査の実施につながり、未来への希望と安心感を得た田中勝さん(仮名)の体験談です。

※CGP(Comprehensive Genomic Profiling:包括的がんゲノムプロファイリング)検査

Patient:田中 勝さん
(仮名・70代)大腸がん・無職
<治療経過>
2021年 大腸がんと診断
    →放射線治療、手術、薬物治療を実施
2021年 がん専門病院でセカンドオピニオンを受ける
    セカンドオピニオン先の病院に転院
    CGP検査実施
    →治療が有効な遺伝子変異はなし
2022年 薬物治療を継続中

セカンドオピニオンを受けた病院でCGP検査の情報を提供されて実施を決断

勝さんが大腸がんの診断を受けたとき、すでにがんは腰椎と肝臓に転移しており、ステージ4まで進行していた。診断から2週間後には放射線治療と手術を実施、その後、薬物治療を開始する。

薬物治療は、大腸がんの標準治療で最初に使用される点滴の抗がん剤から始めました。多くの人に効果がある治療だと主治医から聞かされていたので期待しました。副作用はそれほどなかったものの、回を重ねるごとに体がしんどいと感じるようになってきて……。4か月ほど治療を続けましたが、がんの進行を抑えられず「私たちにできることはここまでです」と余命を告げられました。

この余命宣告を機に妻や娘がほかの治療の可能性について調べ始め、セカンドオピニオンを受けるために隣県にあるがん専門病院まで出かけました。その際、ほかにも使える薬剤があることだけでなく、CGP検査についても教えてもらいました。妻や娘ともよく相談し、可能性がある検査や治療はすべてチャレンジすることを決めました。

そして、元の病院の主治医に「妻や娘、孫たちのために1日でも長生きしたい。そのために治療の可能性を探りたいから転院したい」と率直に伝え、がん専門病院に紹介状を書いてもらいました。同時に、本来ならば自宅近くの病院で治療できるほうがありがたいので、この病院とも関係性を持っておきたいことも話しました。すると主治医には「何かあったときはサポートします」と言ってもらえ、安心して転院することができました。

勝さんは、主治医に自分の率直な思いをきちんと伝えたことはよかったと振り返る。転院の翌月には腸閉塞を起こしたが、元の病院に受け入れてもらい緊急手術で事なきを得た。現在も元の病院の主治医と転院先のがん専門病院の主治医が連絡を取り合い、勝さんの病状を見守ってくれている。

転院先のがん専門病院には、がん遺伝子パネル検査に関する専門のチームがあり、そのチームの説明を受けてすぐにCGP検査を実施することになりました。がん専門病院の主治医が元の病院に連絡して手術の際に採取した組織を取り寄せてくれ、それを、CGP検査の検体として提出しました。

CGP検査の説明は少し難しいと感じましたが、医師のほか看護師からも説明があり、私だけでなく家族にも遺伝的な変異が判明する可能性があること、遺伝子変異が見つかっても治療につながる人は少ないことなども説明されました。こうしたデメリットはあるものの「少しでも可能性があるのなら知りたい」という思いのほうが勝っていました。それは妻や娘も同じです。「今は遺伝子変異に対応する薬剤がなくても、これから対応する薬剤が出てきたときにはすぐに治療が始められます」と医師から言われたことで、納得して検査を受けることができました。

Check Point
CGP検査を活用するうえで勝さんが行ったこと

Point1.家族とよく話し合い、CGP 検査を受けることを決め、主治医に転院を申し出た。
Point2.医療者の説明を十分に理解し、納得して検査を受けた。
Point3.すぐに治療にアクセスできるよう主治医と遺伝子変異の情報を共有している。

CGP検査で得られた希望を励みに現在の治療に前向きに取り組む

勝さんは検体を提出してから1か月後に検査結果の説明を受けた。残念ながら治療につながる遺伝子変異は見つからなかったが、「未来への希望と安心感を持てるようになりました」と話す。

CGP検査の結果説明の際には、専門チームの医師から遺伝子変異や薬剤などのデータリストを見せていただきながら「治療につながる遺伝子変異は見つからなかったけれど、5年以内にあなたの遺伝子変異に対応する薬剤が使えるようになる可能性があります」と具体的に説明してもらえたので希望が湧いてきました。また、こうした情報を含め、主治医にも私のがんの遺伝子情報を把握してもらっているので、対応する薬剤が出てきたときにタイムリーに使ってもらえる安心感も生まれています。

CGP検査の結果を励みに少しでも長生きできるよう現在の治療を頑張りたいと思います。妻や娘が諦めずに治療や病院を探してくれたことがCGP検査につながり、この検査を受けることができて本当によかったです。

ステージ4の診断を受けた勝さんはCGP検査の対象となるにもかかわらず、がん専門病院のセカンドオピニオンを受けるまで、この検査のことを知らなかった。「検査の存在を知っていれば、それだけ治療の選択肢が広がった」と振り返る。

どこの病院で治療を受けていても検査の対象者にはきちんと情報提供される環境になることを願います。また、患者や家族が自分で調べなくてもいいようにCGP検査について気軽に相談できる場所があるのも理想です。

薬物治療にはいろいろな選択肢があり、今だけでなく未来への可能性があることもCGP検査の体験から痛感しました。がんの治療に携わる医師には、可能性があることはどのようなことでもいいので情報を提供してほしい。その情報があるだけで、がん患者は希望を持って前向きに治療に臨めるようになるからです。

Doctor’s Voice
セカンドオピニオンを活用しCGP検査の情報を集める方法も

中川 和彦先生(近畿大学医学部 内科学腫瘍内科部門 教授)
ご自身のがんの遺伝子変異を早期に知っておくことは、患者さんが納得して治療を選択されるためにとても重要です。病院によっては、CGP検査を実施していない、がんゲノム医療拠点病院と連携していないなどの理由からCGP検査について情報提供されないこともあるようです。患者さんもぜひ積極的に情報収集をしていただき、その方法の一つとしてセカンドオピニオンを活用するのもよいでしょう。また、勝さんのように自宅の近くにあるかかりつけの病院との関係を断ち切らないこともよりよい治療を受けるうえで大切です。

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