・エストロゲン受容体(ER)陽性の再発子宮内膜がん患者が対象の第2相試験
・ベージニオ+レトロゾール併用療法の有効性・安全性を検証
・客観的奏効率は30%、6ヶ月無増悪生存率は55.6%を示した
9月29日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にてエストロゲン受容体(ER)陽性の再発子宮内膜がん(EC)患者に対するサイクリン依存性キナーゼ(CDK4/6)阻害薬であるベージニオ(一般名:アベマシクリブ、以下ベージニオ)+レトロゾール併用療法の有効性、安全性を検証した第2相試験の結果がDana-Farber Cancer InstituteのPanagiotis A. Konstantinopoulos氏らにより公表された。
本試験は、エストロゲン受容体(ER)陽性の再発子宮内膜がん(EC)患者(N=30人)に対してベージニオ+レトロゾール併用療法を投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)、6ヶ月無増悪生存率(PFS)を検証した第2相試験である。
本試験の結果、主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は30%(95%信頼区間:14.7-49.4%)を示した。なお、奏効は腫瘍グレード、ホルモン療法の前治療歴、ミスマッチ修復、プロゲステロン受容体ステータスに関係なく確認されている。
もう1つの主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値は9.1ヶ月であり、6ヶ月無増悪生存率(PFS)は55.6%(95%信頼区間:35.1-72.0%)を示した。奏効持続期間(DOR)中央値は7.4ヶ月を示した。一方の安全性として、多くの患者で確認されたグレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は好中球減少症20%、貧血17%であった。
以上の第2相試験の結果よりPanagiotis A. Konstantinopoulos氏らは「エストロゲン受容体(ER)陽性の再発子宮内膜がん(EC)患者に対するサイクリン依存性キナーゼ(CDK4/6)阻害薬ベージニオ+レトロゾール併用療法は、持続的で良好な抗腫瘍効果を示しました」と結論を述べている。
この記事に利益相反はありません。