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【PR】遺伝子変異に応じた治療で家族の日常を取り戻す-がん治療の道しるべがん遺伝子パネル検査《体験談》納得いく医療のために Vol.3


  • [公開日]2022.09.13
  • [最終更新日]2022.09.13

提供:バイエル薬品株式会社

本シリーズは、がん遺伝子パネル検査(CGP検査)が役立つ可能性のある人がこの検査を検討する際に参考にしてもらえることを目的に患者さんやご家族のCGP検査の体験談を紹介しています。
今回は、軟部腫瘍を発症したお子さんの腕の切断を迫られる中、CGP検査で効果のある治療薬が見つかった前村良夫さん(仮名)の体験談です。

※CGP(Comprehensive Genomic Profiling:包括的がんゲノムプロファイリング)検査

Patient:前村良夫さん
(仮名・30代)軟部腫瘍 患児の父親・会社経営者
<治療経過>
2019年 0歳児で軟部腫瘍の診断
    薬物治療を開始
2020年 転院して放射線治療を実施
2020年 CGP検査実施→遺伝子変異が見つかる
2020年 遺伝子変異に対応した経口薬物治療を開始
    腫瘍が縮小→手術で切除
2021年 経口薬による薬物治療を継続

ゲノム外来が新設されたことを機に主治医からCGP検査を提案される

良夫さんのお子さんは生まれつき肩に腫瘍があり、小児総合病院で軟部腫瘍と診断され、直ちに大学病院へ転院。大学病院でも前例がなく、治療方針として示されたのは肩から腫瘍ごと腕を切断するか、薬物治療で腫瘍を小さくしてから手術で取り除くかの2択だった。

病名がわかったとき、自分でも治療法を調べましたが、0歳児の軟部腫瘍に関する情報はまったくありませんでした。治る確率が上がっても肩から腕を切り落とすことにはためらいがあり、薬物治療を選択しました。しかし、軟部腫瘍は薬が効きやすいがんなのに数か月治療しても効果はみられず、主治医も焦っていました。

次の選択肢として、別の大学病院に転院して放射線治療を受けたものの期待していたような結果は得られませんでした。腫瘍だけを切除するにはもう少し縮小させる必要がある一方で、全身に転移するとすぐに進行し命に関わるという状況まで追い詰められましたが、障害を負ってしまう子どもの将来を考えると、どうしても腕の切断には踏み切れなかったのです。

放射線治療を終えて元の大学病院に戻ると主治医から「院内にゲノム外来が新設されたのですが、CGP検査を受けてみますか」と提案された。ただ、この検査で遺伝子変異が見つかって治療に
結び付く確率は数%程度との説明を受ける。

遺伝子検査といえば将来の病気のリスクを予測するための予防的検査だと思っていましたが、CGP検査は治療の可能性を探ることが目的だと知って驚きました。この時点で子どもに残された治療の選択肢は腕を切断する方法しかなかったので、1%でも可能性があるのならCGP検査に賭けてみたいと。薬物治療を受けても発熱すらしない我が子を見ていて「この子はきっと助かる」という謎めいた確信があり、ネガティブな気持ちにはなりませんでした。この検査もきっと乗り越えてよい方向に行くだろうと感じていたのです。費用は健康保険の適用となり、乳幼児医療費助成制度のおかげで自己負担もありませんでした。

Check Point
CGP検査を活用するうえで良夫さんが行ったこと

Point1.我が子に遺伝子変異が見つかり、治療に結び付く確率は数%程度と説明されたが、この検査を受けることを決断した。

CGP検査の検体を提出した1か月後、良夫さんはゲノム外来の医師から肺がんでみられるような遺伝子変異が見つかったことを伝えられた。そして、肺がんではこの遺伝子変異に対応する薬剤があるので、子どもの治療に使ってみることを提案された。

その薬剤を軟部腫瘍に使うのは適応外使用になってしまいますが、研究の枠組みに入ることができて無償になりました。この主治医の計らいを後日、看護師さんから聞いて心底感謝しました。さっそく入院して薬物治療を始めたところ、腫瘍はみるみるうちに小さくなっていきました。使用した薬は経口薬だったので、入院生活も格段に楽になりました。状態が安定すると通院治療となり、親子3人で散歩も楽しめるようになりました。妻が「一緒に歩けるって幸せだね」と言ったのが印象的です。普通の日常生活を送れることがいかに幸せかということを実感しています。また、子どもは腕を切断せずに済み、この検査を受けていなかったら私たち親子の人生はまったく違ったものになっていたでしょう。腫瘍の切除手術が決まったとき、主治医も泣いて喜んでくれました。

患者・家族が身近に感じられるようCGP検査の体験が共有されることを願う

良夫さんのお子さんの場合はタイミングよく主治医からCGP検査の説明があったものの、ステージ4のがんを患っている知人にこの経験を話すと「医師からCGP検査の情報を提供されたことはない」という返事だった。

知人の話を聞いて、どの病院でもCGP検査の情報を提供してくれるわけでないことを感じました。この検査を受けられる病院は限られていますし、病院のホームページを調べるだけでは患者や家族がCGP検査の情報を入手することは困難です。一方で、CGP検査を受けるうえで患者の不利益となる極端なリスクはそれほどなく、結果が治療に結び付く可能性が低いとはいえ、我が子のような成功事例も少なからずあることを考えると、治療の可能性を探るCGP検査の存在を早い段階で知っておくことは治療の選択肢を広げるうえでも非常に重要です。患者さんや家族がCGP検査を身近に感じ、この検査に関心を持ってもらえるよう私のような体験者の話がもっと共有されるといいなと思います。

CGP検査のおかげで入院生活から解放された今、小児病棟における付き添い環境の改善に取り組んでいきたいと考えるようになりました。病児の親になって初めて付き添い生活が過酷であることを知ったからです。小児がんは長い治療になることも多いので、付き添う家族にも快適な環境を提供する病院を作ることが今の私の夢です。

Doctor’s Voice
薬剤への到達性は限られるがCGP検査の可能性に期待したい

加藤 元博先生(東京大学大学院医学系研究科 生殖・発達・加齢医学専攻小児医学講座 教授)
CGP検査で検出された遺伝子変異に応じた治療薬が奏功したことは、お子さんとご家族にとってとても意義のあることだったと思います。CGP検査により標的となるゲノム異常が見つかる割合は高くはなく、さらには小児を対象に含む治験も少ないため薬剤への到達性が限られるのが現状ですが、CGP検査の可能性をあらためて感じる体験談でした。新たなCGP検査の開発や、薬剤の適応拡大などが現在の課題ではあるものの、ゲノム検査の充実によって小児がん診療がさらに発展することを期待します。

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ForA Better Choice~よりよい選択のための疾患啓発活動~
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