【承認/保険適用】ラジオ波焼灼療法、早期乳がんにおいて薬事承認・保険適用を取得国立がん研究センターら


  • [公開日]2023.12.19
  • [最終更新日]2023.12.19

国立がん研究センターは12月15日、早期乳がんに対するラジオ波焼灼療法RFA)による治療が薬事承認・保険適用を取得したことを発表した。

今回の承認は、国立がん研究センターが中心となった実施した「早期乳癌へのラジオ波熱焼灼療法の有効性の検証と標準化に向けた多施設共同研究(RAFAELO試験)」の成果に基づくものであり、先進医療制度の下で行われた特定臨床研究の成果が医療機器の薬事承認取得に活用された日本初の事例である。

RFAは、がんの中に細い針状の電極を差し込んでラジオ波帯の電流を流し、発生する熱を利用してがんを焼灼する治療法で、手術に比べ患者さんの身体への負担が比較的少ないとされる治療法。第3相RAFAELO試験において、腫瘍の大きさが1.5cm以下の単発、触診及び画像診断による腋窩リンパ節転移及び遠隔転移を認めない限局性早期乳がんを対象に、Cool-tip RFAシステムEシリーズを用いたRFAの有効性・安全性が評価され、標準治療である乳房部分切除術に劣らない成績が示された。

今回の保険適用によって、早期乳がんにおけるラジオ波焼灼療法による低侵襲な治療選択肢が新たに加わった。

なお日本乳癌学会は、RFAの十分な知識や経験がある医師と治療に係る体制が整った医療機関を選定し、日本乳癌学会のホームページにて順次公開予定としている。

参照元:
国立がん研究センター プレスリース

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