国立がん研究センター 小児神経芽腫治療薬で医師主導治験開始


  • [公開日]2015.04.10
  • [最終更新日]2024.02.28

国立がん研究センターは4月9日、小児の神経芽腫を対象に分化誘導療法薬の医師主導治験を同日より開始すると発表した。欧米で神経芽腫の標準治療として使用されるイソトレチノインと同じビタミンA類似薬を用いるもの。日本ではイソトレチノインが医薬品として承認されておらず、患者個人の輸入によってしか使用することができないという。大阪市立総合医療センター、九州大学病院と共同で実施する。

治験では、がん細胞に作用して普通の細胞に誘導することによる、抗腫瘍効果を検証する。神経芽腫は毎年100~120人前後の発症があり、半数はハイリスクに分類され、5年以上の長期生存が3~4割。抗がん剤治療や自家移植治療、放射線治療、手術が行われ、これら治療がうまくいった場合に、イソトレチノインを6カ月内服することで、3年以内の再発・死亡を15%減らすことが示されているという。治療後の再発抑制薬として日本での実用化を目指す。

ミクスオンラインより(外部サイトに飛びます)

<オンコロニュース担当コメント>

●神経芽腫とは腹部(副腎など)にできる小児がんです。白血病や脳腫瘍についで多いがんです。

●国立がん研究センター、大阪市立総合医療センター及び九州大学病院でイソトレチノインの臨床試験を行います。

●イソトレチノインは、欧米で標準治療として使われていますが日本では承認されていません。

<神経芽腫について詳しい情報はコチラ>

日本神経芽腫研究グループ

 

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