膀胱がんの化学療法・副作用


  • [公開日]2015.01.04
  • [最終更新日]2019.01.31

副作用について

膀胱内BCG注入療法の副作用

BCG注入療法では膀胱炎、排尿障害が要注意です。抗がん剤の主な副作用は投与直後の吐き気、アレルギー反応、1週間目以降に出現する骨髄抑制、口内炎です。脱毛、腎機能障害などは2週間以上経ってから現れる副作用です。副作用の種類、強さ、出現時期は、使う薬や投与方法によって異なります。また、副作用には自分でわかるものと自覚症状がなく検査でわかるものとがあり、出方は個人差があります。主な症状が出やすい時期の目安、対処法を知っておくと、あわてないですみます。

抗がん剤の膀胱内注入療法の副作用

注入療法の主な副作用は、膀胱炎、頻尿・排尿痛などの排尿障害、血尿です。投与間隔をあけたり投与時間を短くしたりすると症状が軽減される場合があります。TURBT後のアントラサイクリン系薬剤では、頻度は低いものの心筋障害、心不全、間質性肺炎に注意が必要です。マイトマイシンCでは、貧血、血小板減少、尿毒症を併発する溶血性尿毒症症候群、急性腎不全、骨髄抑制が起こることがあります。

GC療法、M-VAC療法の主な副作用は、吐き気・嘔吐、貧血、骨髄抑制です。GC療法は、M-VAC療法に比べて、ひどい吐き気・嘔吐、口内炎、脱毛の発現頻度が少なく、副作用の重症度も低い傾向があります。M-VAC療法では意識障害、GC療法では間質性肺炎に注意しましょう。

副作用の種類と程度によっては薬の量や投与回数を減らしたり薬物療法を休止したりすることもあります。治療前に、副作用とその対処法、どういうときに病院へ連絡すべきかを必ず確認しておきましょう。

副作用に対する薬の開発が進んでおり、つらい副作用はかなりコントロールできるようになってきています。不安があったら担当医や薬剤師、看護師に相談し、副作用を怖がって薬物療法を勝手に中断したり我慢したりしないようにしましょう。

本コンテンツは認定NPO法人キャンサーネットジャパンが2015年1月に出版した「もっと知ってほしい 膀胱がんのこと」より抜粋・転記しております。

×
会員登録 ログイン