切除可能な非小細胞肺がんの日本人患者に対するオプジーボ+化学療法、根治手術に到達できた割合が高い傾向に第63回日本肺癌学会学術集会より


  • [公開日]2022.12.13
  • [最終更新日]2022.12.09

12月1日、福岡県の福岡国際会議場で行われた第63回日本肺癌学会学術集会(JLSC 2022、会期12月1日~3日)のグローバルセッションG1-1にて、産業医科大学の田中文啓先生が第3相CheckMate816試験(NCT02998528)の日本人症例における手術成績を報告した。

CheckMate816試験は切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)患者において、オプジーボニボルマブ(N))+化学療法(C)の術前療法が主要評価項目である無イベント生存期間(EFS)および病理学的完全奏効(pCR)を有意に改善した試験である。同試験では、日本人症例が全体の20%を占めていた。患者背景は概ね全体集団と同じであったが、日本人症例では高齢者、PSが良好な症例、III期よりもI~II期症例が若干多いと言う傾向が見られた。

結果の中で特筆すべき点は、根治手術に到達できた割合であると田中先生はいう。その割合は、IB~II期症例のN+C群とC群いずれも93%、IIIA期のN+C群が94%であったのに対し、C群はPD(がんの進行)による脱落症例などにより、手術到達症例割合が75%にとどまった。またN+Cレジメンにより肺の全摘を回避し、肺葉切除で対処できる傾向が、日本人症例で顕著に見られた。

さらに、診断時と比較してダウンステージングにつながった割合に関しても、C群の23%に対してN+C群で43%となり、これが手術時間の短縮やより低侵襲性の術式を可能にしたと田中先生は考察した。

安全性に関しては、ニボルマブを追加することによる合併症や有害事象の増加は見られなかった。最も注意すべき手術後の間質性肺炎(ILD)が誘発されることはなく、手術関連死もなかった。

■参考
第63回日本肺癌学会学術集会

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