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既治療の再発または難治性の多発性骨髄腫に対するブーレンレップ+ベルケイド+デキサメタゾン併用療法、良好な抗腫瘍効果を示す The Lancet Oncologyより

[公開日] 2025.08.05[最終更新日] 2025.07.30

2025年7月15日、医学誌『The Lancet Oncology』にて、治療歴を有する再発または難治性の多発性骨髄腫の患者さんに対する、抗BCMA抗体薬物複合体ブーレンレップ(一般名:ベランタマブ マホドチン)+ベルケイド(一般名:ボルテゾミブ)+デキサメタゾン併用療法(BVd療法)、および抗CD38抗体ダラキューロ(一般名:ダラツムマブ)+ベルケイド+デキサメタゾン併用療法(DVd療法)を評価した、第3相DREAMM-7試験の結果が報告された。

試験デザイン

対象

1レジメン以上の治療歴のある再発性または難治性多発性骨髄腫

治療法(レジメン)

試験群(BVd療法群):ブーレンレップ+ベルケイド+デキサメタゾン(n=243) 対照群(DVd療法群):ダラキューロ+ベルケイド+デキサメタゾン(n=251)

評価項目

主要評価項目:無増悪生存期間(PFS) 副次評価項目:全生存期間(OS)、奏効持続期間(DOR)、微小残存病変(MRD)陰性率など

結果

有効性

既にBVd群で統計的に有意なPFSの改善が認められていたが、今回は2回目の中間解析(追跡期間中央値39.4ヶ月)によるOSの結果が報告された。 今回の解析時点で、OSの中央値は両群ともに未到達であったが、BVd群はDVd群と比較して持続的で有意な全生存率の改善を示した(ハザード比:0.58、95%信頼区間:0.43-0.79、p = 0.0002)。 BVd群では、DVd群と比較して、完全奏効以上の効果を認めた症例におけるMRD陰性率が高く(25% vs 10%)、DORの中央値の有意な改善も認められた(40.8ヶ月 vs 17.8ヶ月)。 またPFS2(ランダム化時点から二次治療後の病勢進行あるいは死亡までの期間)の中央値は、BVd群でNR(95%信頼区間:45.6-NR)であったのに対し、DVd群では33.4ヶ月(95%信頼区間:26.7-44.9)であった(ハザード比:0.59、95%信頼区間:0.45-0.77)。

安全性

グレード3または4の主な有害事象は血小板減少症であった(BVd群で56%に対してDVd群で35%)。 また重篤な有害事象は、BVd群で53%、38%に発生し、重篤な治療関連有害事象による死亡は、BVd群で7人(3%)に対してDVd群で2人(1%)に発生した。

結論

今回のDREAMM-7試験の解析において、BVd療法はDVd療法と比較して、すべての評価項目における有意かつ臨床的に意義のある改善を示し、BVd療法が新たな標準治療となる可能性が示唆された。 参照元: Belantamab mafodotin plus bortezomib and dexamethasone in patients with relapsed or refractory multiple myeloma (DREAMM-7)(The Lancet Oncol. 2025 DOI: 10.1016/S1470-2045(25)00330-4)
ニュース 多発性骨髄腫 デキサメタゾンブーレンレップべランタマブ マホドチンベルケイドボルテゾミブ

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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