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若年・高リスクの大細胞型B細胞リンパ腫患者に対するグロフィタマブとR-CHOPまたはR-CHP+ポライビーの併用、高く持続的な効果を示す Journal of Clinical Oncologyより
[公開日] 2025.07.04[最終更新日] 2025.07.02
2025年6月18日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて、高リスクの特徴を持つ大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)の若年症例に対するCD20×CD3二重特異性抗体グロフィタマブと、R-CHOPまたはR-CHP+ポライビー(一般名:ポラツズマブ ベドチン)の併用療法の有効性、安全性を検証した第2相のCOALITION試験の結果がPeter MacCallum Cancer CentreのAdrian Minson氏らにより公表された。
COALITION試験は、高リスクの特徴(国際予後指標(IPI)スコアが3以上、NCCN-IPIスコアが4以上、またはMYCおよびBCL2および/またはBCL6の遺伝子再構成)を1つ以上持つLBCLの若年患者(65歳以下)に対して、初回1サイクル目はR-CHOP療法を投与し、その後、グロフィタマブ+R-CHOP併用療法群(N=40人)、もしくはグロフィタマブ+R-CHP+ポライビー併用療法群(N=40人)に無作為に振り分け、主要評価項目として安全性、治療到達度、副次評価項目として奏効率、生存率を検証した試験である。なお、両群ともに地固め療法としてグロフィタマブ単剤を2サイクル投与している。
本試験の結果、主要評価項目である安全性は、サイトカイン放出症候群(CRS)が21%の患者で確認されたが、全例がグレード2以下で管理可能であった。また、患者の95%以上が全治療を完遂し、相対用量強度の中央値は94%以上を達成した。
副次評価項目である全奏効率(ORR)は100%、また完全奏効率(CR)は98%を示した。追跡期間中央値20.7ヶ月時点における2年無増悪生存率(PFS)は86%、全生存率(OS)は92%を示した。
以上のCOALITION試験の結果よりAdrian Minson氏らは、「グロフィタマブとR-CHOPまたはR-CHP+ポライビーの併用療法は、高リスクLBCLの若年患者集団において持続的奏効率を示し、初回治療としての継続的な研究の妥当性を裏付けています」と結論付けた。
参照元:
Glofitamab Combined With Pola-R-CHP or R-CHOP as First Therapy in Younger Patients With High-Risk Large B-Cell Lymphoma: Results From the COALITION Study(Journal of Clinical Oncology 2025 Doi:10.1200/JCO-25-00481)
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