ファイザー株式会社は5月22日、抗悪性腫瘍剤エルレフィオ(一般名:エルラナタマブ(遺伝子組換え))を発売したことを発表した。
同剤は、BCMAとCD3を標的とした二重特異性抗体の皮下投与製剤。骨髄腫細胞のBCMAおよびT細胞のCD3に結合し、T細胞による細胞傷害性を活性化することでがん細胞の細胞死を誘導する。本年3月26日に、「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」の治療薬として、国際共同第2相試験(MagnetisMM-3試験)および国内第1相試験(MagnetisMM-2試験)の結果等に基づき承認を取得していた。
再発又は難治性の多発性骨髄腫に対する治療では、免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬および抗CD38モノクローナル抗体製剤の3クラスの薬剤がキードラッグだが、これらの薬剤に耐性となった場合、これまで十分な効果が期待できる標準的な薬物治療がなかった。
今回の発売にあたりファイザー株式会社取締役 執行役員 オンコロジー部門長のジョンポール・プリシーノ氏は、「再発又は難治性多発性骨髄腫患者さんのアンメットメディカルニーズに応える新たな治療選択肢として、抗BCMA/CD3二重特異性抗体という革新的な作用機序のエルレフィオをお届けできることを嬉しく思います」としている。
参照元:
ファイザー株式会社 プレスリリース
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