• 検索
  • お問い合わせ
  • お知らせ
  • メニュー
  • がん種
  • 特集
  • 治験
  • リサーチ
  • イベント
  • 動画
  • 体験談
  • 患者会
  • 辞典
  • お役立ち

転移性去勢抵抗性前立腺がんに対するターゼナ+イクスタンジ、全生存期間を有意に改善 The Lancetより

[公開日] 2025.08.12[最終更新日] 2025.08.06

2025年7月16日、医学誌『The Lancet』にて、転移性去勢抵抗性前立腺がんを対象にPARP阻害剤ターゼナ(一般名:タラゾパリブ)+アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害剤イクスタンジ(一般名:エンザルタミド)併用療法の有効性・安全性を検討した第3相TALAPRO-2試験のうち、相同組換え修復(HRR)欠損の有無による患者選択のないコホートの最終全生存期間(OS)解析結果が報告された。

試験デザイン

対象

全身療法の治療歴がなく、アンドロゲン除去療法継続中の転移性去勢抵抗性前立腺がん患者

治療法(レジメン)

試験群:ターゼナ+イクスタンジ(n=402) 対照群:プラセボ+イクスタンジ(n=403)

評価項目

主要評価項目:盲検独立中央判定による放射線学的無増悪生存期間(rPFS) 副次評価項目:全生存期間(OS)など

結果

有効性

試験群におけるrPFSの有意な改善は、既に中間解析の結果から示されていた。 今回の追跡期間中央値52.5ヶ月時点におけるOSの中央値は、試験群で45.8ヶ月(95%信頼区間:39.4-50.8)に対して、対照群で37.0ヶ月(95%信頼区間:34.1-40.4)であり、試験群で生存率の有意な改善が認められた(ハザード比:0.80、95%信頼区間:0.66-0.96、p=0.016)。 また、rPFSの中央値の結果においても、試験群で33.1ヶ月に対して対照群で19.5ヶ月であり、試験群が引き続き良好な結果を示した(ハザード比:0.67、95%信頼区間:0.55-0.81、p<0.0001)。 HRR欠損症例(n=169)では、全生存率は試験群において良好であった(ハザード比:0.55、95%信頼区間:0.36-0.83、p=0.0035)が、HRR欠損を認めない(HRRの状態が不明の場合も含む)症例(n=636)では、試験群による有意な改善傾向は認められなかった(ハザード比:0.88、95%信頼区間:0.71-1.08、p=0.22)。

安全性

安全性に関しては、ターゼナによる既知のプロファイルと一致していた。 試験群で見られたグレード3以上の主な有害事象は、貧血(試験群で49%に対して対照群で4%)および好中球減少症(試験群で19%に対して対照群で1%)であった。

結論

今回の結果は、HRR欠損の有無にかかわらず、ターゼナ+イクスタンジが転移性去勢抵抗性前立腺がんにおける標準的な初回治療になり得ることを示唆している。 参照元: Talazoparib plus enzalutamide in men with metastatic castration-resistant prostate cancer: final overall survival results from the randomised, placebo-controlled, phase 3 TALAPRO-2 trial(The Lancet. 2025 DOI: 10.1016/S0140-6736(25)00684-1.)
ニュース 前立腺がん イクスタンジエンザルタミドターゼナタラゾパリブ去勢抵抗性

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

治験・臨床試験

一覧を見る

リサーチ・調査

一覧を見る

ニュース

一覧を見る

イベント

一覧を見る

動画

一覧を見る

体験談

一覧を見る

患者会

一覧を見る