ヤンセンファーマ株式会社は11月20日、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)チロシンキナーゼ阻害剤であるエルダフィチニブについて、成人のFGFR3遺伝子変異又は融合遺伝子を有する、がん薬物療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮がんを対象に製造販売承認を申請したことを発表した。
今回の申請は、薬物療法(抗PD-1抗体もしくは抗PD-L1抗体)の治療歴があるFGFR3遺伝子変異又はFGFR3/2融合遺伝子陽性の根治切除不能な尿路上皮がんを対象に実施された、第3相THOR試験(NCT03390504)の結果に基づくもの。同試験のコホート1において、エルダフィチニブの有効性及び安全性が評価され、中間解析の時点で標準化学療法に対する明らかな優位性(死亡リスク36%低下)が認められたことから有効中止となっている。
ヤンセン社の取締役・研究開発本部長のアマナス・シャーマ氏は、プレスリリースにて「今回の申請及びエルダフィチニブに関し現在実施している試験は、転移性尿路上皮がんのような、患者さんに大きな影響を与える疾患をはじめ、アンメットニーズの高い領域で必要とされる標的治療薬を提供するという私たちのコミットメントを強化するものです。エルダフィチニブはFGFR遺伝子変異を有する進行性の尿路上皮がんにおいて有望な結果を示しており、今回の申請は患者さんの予後改善に向けた重要な一歩となります」とコメントしている。
参照元:
ヤンセンファーマ株式会社 プレスリリース
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