HPVワクチンシルガード9の接種回数、9歳以上15歳未満の女性で2回に-MSD-


  • [公開日]2023.03.17
  • [最終更新日]2023.03.20

3月8日、MSD株式会社は、ヒトパピローマウイルスHPV)9価ワクチンである「シルガード9水性懸濁筋注シリンジ(組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来))について、9歳以上15歳未満の女性に対して2回接種する用法・用量の追加承認を取得したと発表した。

シルガード9はHPVの6、11、16、18、31、33、45、52、58型の9つに対応した9価のHPVワクチンである。これらのうち7つの型は子宮頸がん、外陰がん、膣がんなどの原因となることが知られており、シルガード9は約88.2%をカバーする。また、2つの型は校門や性器周辺に両性のイボが発生する尖圭コンジローマの原因の約90%を占めている。

これまでシルガード9は、子宮頸がんなどの予防を目的として、9歳以上の女性を対象に、合計3回接種する用法・用量で2020年7月に承認を取得している。

今回の承認は、国内および海外第3相試験の結果に基づくもの。同試験の結果より9歳以上15歳未満の女性に対して2回接種をした際の有効性安全性が良好であることが示された。これにより、9歳以上15歳未満の女性においては来院および接種回数を減らすことができるため、ワクチン接種に伴う負担軽減につながることが予測される。

MSDは、リリースにて「今後も子宮頸がんなどのHPV関連疾患から人々を守ることができるよう、最大限の努力をしてまいります」と述べている。また、「HPVワクチンの接種環境がさらに整うことにより、日本における子宮頸がんの予防が促進されることを期待しています」としている。

子宮頸がんとは
子宮頸がんは、20代~30代の若い女性も罹患するがん腫であり、国内においては年間約1万人が新規に診断されている。発症年齢が働き盛りの年齢であることから、治療が功を奏しても人生に大きな影響を与える疾患である。予防のために10代からのワクチン接種と20歳になってからの定期的な検診が推奨されている。

参照元:
MSD株式会社 プレスリリース

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