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卵巣がん病変の検出を術中支援する画像診断薬pafolacianine、 検出率83%を示すJournal of Clinical Oncologyより


  • [公開日]2022.09.20
  • [最終更新日]2022.09.16
この記事の3つのポイント
・葉酸受容体陽性卵巣がん患者が対象の第3相試験
・画像診断薬pafolacianine(パフォラシアニン:OTL38)の有効性安全性を検証
・白色光や触診で検出されなかったがんの検出率33%、卵巣がんの検出感度83%、R0切除率62.4%を示した

9月7日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて、術中に卵巣がん病変の検出を支援する画像診断薬である蛍光薬pafolacianine(パフォラシアニン:OTL38)の有効性、安全性を検証した第3相試験(NCT03180307)の結果がHospital of the University of PennsylvaniaのJanos L. Tanyi氏らにより公表された。

本試験は、卵巣がんもしくは疑いのある患者(N=150人)に対して術中蛍光イメージングシステムの1時間以上前にpafolacianine(OTL38)0.025mg/kgを静注投与し、評価項目として安全性と有効性を比較検証した第3相試験である。

本試験が開始された背景として、蛍光剤を用いた分子イメージング技術である術中蛍光イメージング(IMI)の使用法が手術成績の結果を改善する可能性があるとして注目されている。以上の背景より卵巣がん患者に対する蛍光薬pafolacianine(OTL38)の有用性を検証する目的で本試験が開始された。

本試験において有効性が評価された葉酸受容体陽性卵巣がん患者(N=109人)の結果、蛍光薬pafolacianine(OTL38)により、白色光観察、触診では検出できず切除予定のなかった33.0%(95%信頼区間:24.3-42.7%、P<0.001)の患者でがんが検出された。

卵巣がんの検出感度は83%、偽陽性率は24.8%であった。また、R0切除率は62.4%(N=68/109人)を示した。一方の安全性として、薬剤関連有害事象(DRAE)発症率は30%(N=45/150人)を示し、多くの患者で確認された薬剤関連有害事象(DRAE)は吐き気、嘔吐、腹痛であった。なお、薬剤関連有害事象(DRAE)による死亡、重篤な有害事象(SAE)は確認されていない。

以上の第3相試験の結果より、Janos L. Tanyi氏らは「蛍光薬pafolacianine(OTL38)は、白色光観察、触診では検出できず、切除予定のなかった腫瘍部位を検出し、臨床的に有効であることが確認されました。pafolacianine(OTL38)は卵巣がんの外科的治療において重要な役割を担う可能性が示唆されました」と結論を述べている。

A Phase III Study of Pafolacianine Injection (OTL38) for Intraoperative Imaging of Folate Receptor–Positive Ovarian Cancer (Study 006)(J Clin Oncol. 2022 Sep 7;JCO2200291. doi: 10.1200/JCO.22.00291.)

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