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造血幹細胞移植非適応の新規多発性骨髄腫に対するダラザレックス+レナリドミド+デキサメタゾン併用療法、無増悪生存期間と全生存期間を延長

[公開日] 2021.10.21[最終更新日] 2021.10.21

この記事の3つのポイント ・大量化学療法を伴う造血幹細胞移植 (ASCT)が非適応の新規多発性骨髄腫患者が対象の第3相試験 ・ダラザレックス+レナリドミド+デキサメタゾン併用療法(D-Rd)の有効性・安全性をレナリドミド+デキサメタゾン(Rd)と比較検証 ・無増悪生存期間はD-Rd群の未到達に対してRd群で34.4ヶ月と、全生存期間は両群とも未到達で、いずれもD-Rd群が統計学的有意に改善した

10月13日、医学誌『The Lancet Oncology』にて大量化学療法を伴う造血幹細胞移植 (ASCT)が非適応の新規多発性骨髄腫患者に対して抗CD38モノクローナル抗体であるダラザレックス(一般名:ダラツムマブ、以下ダラザレックス)+レナリドミド+デキサメタゾン併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のMAIA試験(NCT02252172)の結果がCentre Hospitalier Universitaire de LilleのThierry Facon氏らにより公表された。

MAIA試験は、大量化学療法を伴う造血幹細胞移植 (ASCT)が非適応の新規多発性骨髄腫患者(N=737人)に対して28日を1サイクルとして1~2サイクル目は毎週、3~6サイクル目は隔週、7サイクル目以降は4週毎にダラザレックス16mg/kg+1~21日目にレナリドミド25mg+毎週デキサメタゾン40mg併用療法(D-Rd)を投与する群(N=368人)、28日を1サイクルとして1~21日目にレナリドミド25mg+毎週デキサメタゾン40mg併用療法(Rd)を投与する群(N=369人)に無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として全生存期間(OS)、安全性等を比較検証した多施設共同オープンラベルの第3相試験である。

本試験のフォローアップ期間中央値56.2ヶ月時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はダラザレックス+レナリドミド+デキサメタゾン(D-Rd)群の未到達に対してレナリドミド+デキサメタゾン(Rd)群で34.4ヶ月(95%信頼区間:29.6~39.2ヶ月)と、ダラザレックス+レナリドミド+デキサメタゾン(D-Rd)群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを47%減少(HR:0.53、95%信頼区間:0.43-0.66、P<0.0001)した。

副次評価項目である全生存期間(OS)中央値はダラザレックス+レナリドミド+デキサメタゾン(D-Rd)群の未到達(95%信頼区間:未到達)に対してレナリドミド+デキサメタゾン(Rd)群で未到達(95%信頼区間:55.7ヶ月~未到達)と、ダラザレックス+レナリドミド+デキサメタゾン(D-Rd)群で死亡(OS)のリスクを32%減少(HR:0.68、95%信頼区間:0.53-0.86、P=0.0013)した。

一方の安全性として、15%以上の患者で確認されたグレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は、好中球減少症がダラザレックス+レナリドミド+デキサメタゾン(D-Rd)群の54%(N=197人)に対してレナリドミド+デキサメタゾン(Rd)群で37%(N=135人)、肺炎が19%に対して11%、貧血で17%に対して22%、リンパ球減少症で16%に対して11%をそれぞれ示した。重篤な有害事象(SAE)発症率はダラザレックス+レナリドミド+デキサメタゾン(D-Rd)群の77%(N=281人)に対してレナリドミド+デキサメタゾン(Rd)群で70%(N=257人)を示した。

以上のMAIA試験の結果よりThierry Facon氏らは「大量化学療法を伴う造血幹細胞移植 (ASCT)が非適応の新規多発性骨髄腫患者に対する抗CD38モノクローナル抗体ダラザレックス+レナリドミド+デキサメタゾン併用療法は、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を改善しました。今回の結果は、大量化学療法を伴う造血幹細胞移植(ASCT)が非適応の多発性骨髄腫患者に対してのフロントラインでの使用を支持するものでした」と結論を述べている。

Daratumumab, lenalidomide, and dexamethasone versus lenalidomide and dexamethasone alone in newly diagnosed multiple myeloma (MAIA): overall survival results from a randomised, open-label, phase 3 trial(Lancet Oncol. 2021 Oct 13;S1470-2045(21)00466-6. doi: 10.1016/S1470-2045(21)00466-6.)
ニュース 多発性骨髄腫 NCT02252172

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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