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根治切除後のステージIIIB/C/DまたはステージIVの悪性黒色腫に対する術後療法としてのオプジーボ+ヤーボイ併用療法、オプジーボ単剤療法に比べて無再発生存期間、無遠隔転移生存期間の統計学的有意差は確認されず

[公開日] 2021.04.26[最終更新日] 2025.01.29

この記事の3つのポイント ・根治切除後のステージIIIB/C/DまたはステージIVの悪性黒色腫(メラノーマ)患者が対象の第3相試験 ・術後療法としてのオプジーボ+ヤーボイ併用療法の有効性・安全性をオプジーボ単剤療法と比較検証 ・無再発生存期間(RFS)、無遠隔転移生存期間(DMFS)の統計学的有意な差は確認されず

2021年4月9日~14日、オンラインミーティングで開催された米国癌研究会(AACR 2021)にて、根治切除後のステージIIIB/C/DまたはステージIVの悪性黒色腫患者に対する術後療法としての抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)+抗CTLA-4抗体薬であるイピリムマブ(商品名ヤーボイ;以下ヤーボイ)併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のCheckMate-915試験(NCT03068455)の結果がUniversity of SydneyのGeorgina V. Long氏らにより公表された。

CheckMate-915試験とは、根治切除後のステージIIIB/C/DまたはステージIVの悪性黒色腫患者に対する術後療法として2週を1サイクルとしてオプジーボ240mg+6週を1サイクルといてヤーボイ1mg/kg併用療法を最大1年間投与する群、または4週を1サイクルとしてオプジーボ480mg単剤療法を最大1年間投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目としてオールカマー(Intent-To-Treat)集団での無再発生存期間(RFS)、PD-L1陰性(1%未満)集団での無再発生存期間(RFS)、重要な副次評価項目としてステージIII集団での無遠隔転移生存期間(DMFS)を比較検証した無作為化プラセボ対照二重盲検第3相の臨床試験である。

本試験のフォローアップ期間中央値24ヶ月時点における結果は下記の通りである。主要評価項目であるオールカマー集団での無再発生存期間(RFS)中央値はオプジーボ+ヤーボイ併用群未到達に対してオプジーボ単剤群未到達、再発または死亡(RFS)のリスクは両群間で統計学的有意な差は確認されなかった(HR:0.92,97.295%信頼区間: 0.77-1.09,P=0.269)。また、オールカマー集団での24ヶ月無再発生存率(RFS)はオプジーボ+ヤーボイ併用群64.6%(95%信頼区間:61.3%-67.7%)に対してオプジーボ単剤群63.2%(95%信頼区間:59.9%-66.4%)であった。

もう1つの主要評価項目であるPD-L1陰性(1%未満)集団での無再発生存期間(RFS)中央値はオプジーボ+ヤーボイ併用群33.2ヶ月に対してオプジーボ単剤群25.3ヶ月、再発または死亡(RFS)のリスクは両群間で統計学的有意な差は確認されなかった(HR:0.91,97.295%信頼区間:0.73-1.14,P=0.269)。また、PD-L1陰性(1%未満)集団での24ヶ月無再発生存率(RFS)はオプジーボ+ヤーボイ併用群53.6%(95%信頼区間:48.0%-58.8%)に対してオプジーボ単剤群52.4%(95%信頼区間:46.8%-57.7%)であった。

重要な副次評価項目であるステージIIIオールカマー集団での無遠隔転移生存期間(DMFS)中央値はオプジーボ+ヤーボイ併用群未到達に対してオプジーボ単剤群未到達、遠隔転移または死亡(DMFS)のリスクは両群間で差は確認されなかった(HR:1.01,95%信頼区間:0.83-1.23)。また、ステージIIIオールカマー集団での24ヶ月無遠隔転移生存率(DMFS)はオプジーボ+ヤーボイ併用群75.4%(95%信頼区間:72.1%-78.4%)に対してオプジーボ単剤群77.4%(95%信頼区間:74.1%-80.3%)であった。

もう1つの重要な副次評価項目であるPD-L1陰性(1%未満)オールカマー集団での無遠隔転移生存期間(DMFS)中央値はオプジーボ+ヤーボイ併用群未到達に対してオプジーボ単剤群未到達、遠隔転移または死亡(DMFS)のリスクは両群間で差は確認されなかった(HR:0.94,95%信頼区間:0.70-1.25)。また、PD-L1陰性(1%未満)オールカマー集団での24ヶ月無遠隔転移生存率(DMFS)はオプジーボ+ヤーボイ併用群67.9%(95%信頼区間:61.9%-73.1%)に対してオプジーボ単剤群68.4%(95%信頼区間:62.5%-73.7%)であった。

一方の安全性として、グレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)発症率はオプジーボ+ヤーボイ併用群33%に対してオプジーボ単剤群13%、全グレードの治療関連有害事象(TRAE)により治療中止率はオプジーボ+ヤーボイ併用群32%に対してオプジーボ単剤群10%であった。

以上のCheckMate-915試験の結果よりGeorgina V. Long氏らは以下のように結論を述べている。”根治切除後のステージIIIB/C/DまたはステージIVの悪性黒色腫患者に対する術後療法としての抗PD-1抗体薬オプジーボ+抗CTLA-4抗体薬ヤーボイ併用療法は、オプジーボ単剤療法に比べて無再発生存期間(RFS)、無遠隔転移生存期間(DMFS)の統計学的有意な差は確認されませんでした。”

Adjuvant therapy with nivolumab (NIVO) combined with ipilimumab (IPI) vs NIVO alone in patients (pts) with resected stage IIIB-D/IV melanoma (CheckMate 915)(AACR Annual Meeting 2021,Abstract CT004)
ニュース 皮膚がん オプジーボニボルマブ術後療法

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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