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治療歴のある尿路上皮がんに対するADC複合体エンホルツマブ ベドチン単剤療法、標準化学療法に比べて全生存期間を延長The New England Journal of Medicineより


  • [公開日]2021.04.06
  • [最終更新日]2021.04.05
この記事の3つのポイント
プラチナ製剤化学療法、抗PD-1/PD-L1抗体薬治療歴のある局所進行性/転移性尿路上皮がん患者が対象の第3相試験
・エンホルツマブ ベドチン単剤療法有効性安全性を比較検証
全生存期間は化学療法群8.97ヶ月に対してエンホルツマブ ベドチン群12.88ヶ月と有意に延長し、死亡リスクを30%減少した

2021年3月25日、医学誌『The New England Journal of Medicine』にてプラチナ製剤化学療法、抗PD-1/PD-L1抗体薬治療歴のある局所進行性/転移性尿路上皮がん患者に対する抗ネクチン-4抗体薬物複合体(ADC)であるエンホルツマブ ベドチン単剤療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のEV-301試験(NCT03474107)の結果がCancer Research UK Barts CentreのThomas Powles氏らにより公表された。

EV-301試験とは、プラチナ製剤化学療法、抗PD-1/PD-L1抗体薬治療歴のある局所進行性/転移性尿路上皮がん患者(N=608人)に対して28日を1サイクルとして1、8、15日目にエンホルツマブ ベドチン1.25mg/kg単剤療法を投与する群(N=301人)、または21日を1サイクルとして1日目に主治医選択の標準化学療法(ドセタキセルパクリタキセル、ビンフルニン)を投与する群(N=307人)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)、副次評価項目として無増悪生存期間PFS)、客観的奏効率ORR)などを比較検証した国際多施設共同オープンラベルの第3相試験である。

本試験が開始された背景として、プラチナ製剤化学療法、抗PD-1/PD-L1抗体薬治療歴のある局所進行性/転移性尿路上皮がんの予後は不良である。以上の背景より、抗ネクチン-4抗体薬物複合体(ADC)であるエンホルツマブ ベドチン単剤療法の有用性を検証する目的で本試験が開始された。

本試験のフォローアップ期間中央値11.1ヶ月時点で、死亡(OS)イベントがエンホルツマブ ベドチン単剤群134件、主治医選択の標準化学療法群167件発生していた。主要評価項目である全生存期間(OS)中央値はエンホルツマブ ベドチン単剤群12.88ヶ月に対して主治医選択の標準化学療法群8.97ヶ月、エンホルツマブ ベドチン単剤群で死亡(OS)のリスクを30%(HR:0.70、95%信頼区間:0.56-0.89、P=0.001)改善した。

副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はエンホルツマブ ベドチン単剤群5.55ヶ月に対して主治医選択の標準化学療法群3.71ヶ月、エンホルツマブ ベドチン単剤群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを38%(HR:0.62、95%信頼区間:0.51-0.75、P<0.001)改善した。

一方の安全性として、安全性として全グレードの治療関連有害事象(TRAE)発症率はエンホルツマブベドチン単剤群93.9%に対して主治医選択の標準化学療法群91.8%、グレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)発症率はエンホルツマブ ベドチン単剤群51.4%に対して主治医選択の標準化学療法群49.8%をそれぞれ示し、2群間で同等であった。

以上のEV-301試験の結果よりThomas Powles氏らは「プラチナ製剤化学療法、抗PD-1/PD-L1抗体薬治療歴のある局所進行性/転移性尿路上皮がん患者に対する抗ネクチン-4抗体薬物複合体(ADC)エンホルツマブ ベドチン単剤療法は、主治医選択の標準化学療法に比べて全生存期間(OS)を統計学的有意に改善しました」と結論を述べている。

Enfortumab Vedotin in Previously Treated Advanced Urothelial Carcinoma(N Engl J Med. 2021 Mar 25;384(12):1125-1135. doi: 10.1056/NEJMoa2035807. Epub 2021 Feb 12.)

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