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ファーストライン化学療法後に病勢進行のない進展型小細胞肺がんに対する維持療法としてのオプジーボ+ヤーボイ併用療法、全生存期間を延長せず

[公開日] 2021.03.23[最終更新日] 2025.01.29

この記事の3つのポイント ・プラチナ製剤によるファーストライン化学療法終了後に病勢進行を認めない進展型小細胞肺がん患者が対象の第3相試験 ・オプジーボ+ヤーボイ併用療法の有効性・安全性を比較検証 ・全生存期間はオプジーボ+ヤーボイ併用群9.2ヶ月に対してプラセボ群9.6ヶ月で統計学有意に延長しなかった

2021年3月8日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にてプラチナ製剤によるファーストライン化学療法終了後に病勢進行を認めない進展型小細胞肺がん(SCLC)患者に対する維持療法としての抗PD-1抗体薬であるオプジーボ(一般名:ニボルマブ、以下オプジーボ)+抗CTLA-4抗体薬であるヤーボイ(一般名:イピリムマブ、以下ヤーボイ)併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のCheckMate451試験(NCT02538666)の結果がWinship Cancer Institute of Emory UniversityのTaofeek K.Owonikoko氏らにより公表された。

CheckMate451試験とは、プラチナ製剤による4サイクル以下のファーストライン化学療法終了後に病勢進行を認めない進展型小細胞肺がん(SCLC)患者(N=834名)に対して、維持療法として3週を1サイクルとしてオプジーボ1mg/kg+ヤーボイ3mg/kg併用療法を12週間投与したのち2週を1サイクルとしてオプジーボ240mg単剤療法を投与する群、2週を1サイクルとしてオプジーボ240mg単剤療法を投与する群、2週を1サイクルとしてプラセボ単剤療法を投与する群の3群に1対1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)、副次評価項目として無増悪生存期間(PFS)などを比較検証した国際多施設共同二重盲検無作為化第3相臨床試験である。

本試験が開始された背景として、進展型小細胞肺がん(SCLC)患者に対するファーストライン治療としての化学療法は、良好な抗腫瘍効果を示すが、その効果は持続的ではない。ファーストライン治療としての化学療法後に病勢進行した進展型小細胞肺がん(SCLC)の治療成績は不良であり、治療選択肢は限られている。以上の背景より、非小細胞肺がんをはじめ複数のがん種に対して良好な抗腫瘍効果を示している免疫チェックポイント阻害薬であるオプジーボ、ヤーボイの有用性を検証する目的で本試験が開始された。

本試験のフォローアップ期間中央値8.9ヶ月時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である全生存期間(OS)中央値はオプジーボ+ヤーボイ併用群9.2ヶ月に対してプラセボ群9.6ヶ月、プラセボ群に比べてオプジーボ+ヤーボイ併用群で死亡(OS)のリスクを統計学有意に改善はしなかった(HR:0.92、95%信頼区間:0.75-1.12、P=0.37)。なお、オプジーボ単剤群の全生存期間(OS)中央値は10.4ヶ月、プラセボ群に比べて死亡(OS)のリスクを16%減少(HR:0.84、95%信頼区間:0.69-1.02)を示した。

副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)は、プラセボ群に比べてオプジーボ+ヤーボイ併用群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを28%減少(HR:0.72、95%信頼区間:0.60-0.87)、プラセボ群に比べてオプジーボ単剤群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを33%減少(HR:0.67、95%信頼区間:0.56-0.81)を示した。

以上のCheckMate451試験の結果よりTaofeek K.Owonikoko氏らは「プラチナ製剤によるファーストライン化学療法終了後に病勢進行を認めない進展型小細胞肺がん(SCLC)患者に対する維持療法としての抗PD-1抗体薬オプジーボ+抗CTLA-4抗体薬ヤーボイ併用療法は、全生存期間(OS)を統計学的有意に改善しませんでした」と結論を述べている。

Nivolumab and Ipilimumab as Maintenance Therapy in Extensive-Disease Small-Cell Lung Cancer: CheckMate 451(J Clin Oncol. 2021 Mar 8;JCO2002212. doi: 10.1200/JCO.20.02212.)
ニュース 小細胞肺がん NCT02538666オプジーボニボルマブ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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