抗体薬物複合体エンホルツマブ ベドチン、局所進行性/転移性尿路上皮がんに対する製造販売承認を申請ーアステラスー


  • [公開日]2021.03.16
  • [最終更新日]2021.03.15

3月11日、アステラス製薬株式会社は、治療歴のある局所進行性または転移性尿路上皮がんの治療薬として、抗体薬物複合体(ADC)であるエンホルツ ベドチンの製造販売承認申請を行ったと発表した。

尿路上皮がんは、膀胱がんの約9割を占め、日本でも推定24,000人以上が毎年診断されている。化学療法免疫療法を行っても進行してしまう症例に対する既承認の治療薬は現在なく、転移性尿路上皮がんにおける5年生存率は約7%である。

今回の承認申請は第3相EV-301試験と第2相EV-201試験の結果に基づくもの。EV-301試験では、化学療法または免疫療法での治療歴のある局所進行性または転移性尿路上皮がん患者約600名をエンホルツマブ ベドチン投与群と化学療法群に割り付け比較検証した結果、全生存期間を有意に延長した。また、EV-201試験は、免疫療法の治療歴のある局所進行性または転移性尿路上皮がん患者を対象にエンホルツマブ ベドチンを投与した第2相試験であり、良好な客観的奏効率が認められた。

アステラス製薬は、プレスリリースで「患者さんに新たな治療選択肢を提供することでアンメットメディカルニーズの高い局所進行性または転移性尿路上皮がんの治療に一層の貢献をしていきます」と述べている。

なお、エンホルツマブ ベドチンはアメリカにおいては既に迅速承認を取得しており、PADCEVとして販売されている。

エンホルツマブ ベドチンとは
エンホルツマブ ベドチンは、ネクチン-4を標的とするファーストインクラスの 抗体薬物複合体(ADC)である。ネクチン-4は細胞間の接着に関連するタンパク質であり、ほぼ全ての尿路上皮がん細胞に発現している。エンホルツマブ ベドチンがネクチン-4と結合し、標的細胞内に取り込まれると細胞障害性物質が放出されることで、細胞増殖の抑制と細胞死を生じることが示唆されている。

EV-301試験(NCT03474107)とは
EV-301試験は、白金製剤を含む化学療法および PD-1/PD-L1阻害剤による治療歴のある局所進行性または転移性尿路上皮がん患者約600名を、エンホルツマブ ベドチン投与群と医師の選択する化学療法群に割り付けと比較検証した国際共同、多施設、非盲検、無作為化第3相試験。主要評価項目は全生存期間、副次的評価項目、無増悪生存期間奏効期間、全奏効率、安全性QOLの評価など。

EV-201試験(NCT03219333)とは
EV-201試験は、PD-1/PD-L1阻害剤による治療歴のある局所進行性または転移性尿路上皮がん患者を対象とした国際共同多施設単群の第2相試験。白金製剤を含む化学療法による治療歴もある患者群(コホート1)と白金製剤を含む化学療法未治療かつシスプラチン不適応の患者群(コホート2)の2つから構成されている。主要評価項目は、客観的奏効率、副次評価項目は、奏効期間、病勢コントロール率、無増悪生存期間、全生存期間、安全性および忍容性など。

参照元:
アステラス株式会社 ニュース/プレスリリース

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