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再発卵巣性索間質性腫瘍に対するパクリタキセル±アバスチン療法、臨床的意義のある上乗せ効果は示さずーJAMA Oncologyよりー


  • [公開日]2020.10.21
  • [最終更新日]2020.10.20
この記事の3つのポイント
・再発卵巣性索間質性腫瘍患者が対象の第2相試験
パクリタキセル±アバスチン併用療法の有効性安全性を比較検証
・6ヶ月無増悪生存率はパクリタキセル単剤群の71%対して、アバスチンを上乗せ群は72%だった

2020年10月8日、医学誌『JAMA Oncology』にて再発卵巣性索間質性腫瘍患者に対するパクリタキセル±抗血管内皮細胞増殖因子VEGFモノクローナル抗体薬であるアバスチン(一般名:ベバシズマブ、以下アバスチン)の有効性、安全性を検証した第2相のThe ALIENOR/ENGOT-ov7試験(NCT01770301)の結果がUniversity Claude Bernard Lyon 1のIsabelle Ray-Coquard氏らにより公表された。

The ALIENOR/ENGOT-ov7試験とは、再発卵巣性索間質性腫瘍患者(N=60人)に対して4週を1サイクルとして1、8、15日目にパクリタキセル80mg/m2単剤療法を投与する群(N=32人)、または4週を1サイクルとして1、8、15日目にパクリタキセル80mg/m2+2週を1サイクルとしてアバスチン10mg/kg併用療法を6サイクル投与し、維持療法として3週を1サイクルとしてアバスチン15mg/kg単剤療法を最大1年間投与する群(N=28人)に無作為に振り分け、主要評価項目は6ヶ月無増悪生存率(PFS)とした国際多施設共同ランダム化第2相試験である。

本試験が開始された背景として、再発卵巣性索間質性腫瘍患者に対して大規模ランダム化試験にて有効性、安全性が証明された標準治療は存在しない。以上の背景より、再発卵巣性索間質性腫瘍患者に対するパクリタキセル単剤療法、パクリタキセルに抗血管内皮細胞増殖因子(VEGF)モノクローナル抗体薬アバスチンを上乗せした併用療法の有用性を検証する目的で本試験が開始された。

本試験の結果、主要評価項目である6ヶ月無増悪生存率(PFS) はパクリタキセル単剤群71%(95%信頼区間:55%-84%)に対して、パクリタキセル+アバスチン併用群72%(95%信頼区間:55%-87%)を示した。

また、副次評価項目である客観的奏効率ORR)はパクリタキセル単剤群25%(95%信頼区間:12%-43%)に対してパクリタキセル+アバスチン併用群44%(95%信頼区間:26%-65%)を示した。なお、パクリタキセル+アバスチン併用群の1人患者が有害事象(AE)により治療中止に至った。

The ALIENOR/ENGOT-ov7試験の結果よりIsabelle Ray-Coquard氏らは「本試験は、再発卵巣性索間質性腫瘍患者に対するパクリタキセル単剤療法、パクリタキセル+抗血管内皮細胞増殖因子(VEGF)モノクローナル抗体薬アバスチン併用療法の有用性を比較検証した初のランダム化試験です。再発卵巣性索間質性腫瘍患者に対するパクリタキセル単剤療法は本疾患の新しい治療選択肢になり得る可能性が示唆されましたが、アバスチンの上乗せは臨床的意義のある結果を示すことができませんでした」と結論を述べている。

Effect of Weekly Paclitaxel With or Without Bevacizumab on Progression-Free Rate Among Patients With Relapsed Ovarian Sex Cord-Stromal Tumors: The ALIENOR/ENGOT-ov7 Randomized Clinical Trial(JAMA Oncol. 2020 Oct 8. doi: 10.1001/jamaoncol.2020.4574.)

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