10月2日、協和キリン株式会社は、低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫(小リンパ球性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症を除く)に対し、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼデルタ(PI3Kδ)阻害剤であるzandelisib(開発番号:ME-401)の第2相試験を日本で開始したと発表した。
zandelisibは、協和キリンがグローバルライセンスおよび共同開発・販売契約に基づき米MEI Pharmaとともに開発を行っている。同剤は、血液がん細胞の増殖や生存に重要な役割を果たすPI3Kδ阻害剤であり、3月にアメリカ食品医薬品局(FDA)よりファスト・トラックに指定された。
今回の臨床試験は、少なくとも2回の前治療歴がある対象疾患の患者にzandelisib単剤の効果を検討する目的で実施された多施設共同オープンラベル単群第2相試験。主要評価項目は奏効率(ORR)とし、2024年9月までに60名の患者にて試験が実施される予定である。
なお、協和キリンは同試験終了後に、販売承認申請に関する検討を行う予定である。
zandelisib(ME-401)について 血液がん細胞の増殖や生存に重要な役割を果たす選択的PI3Kδ阻害剤の一種。1日1回経口で投与するタイプの薬剤である。米国では化学療法および抗CD20抗体を含む少なくとも2回の全身治療が奏功しなかった濾胞性リンパ腫を対象にME-401単剤の有効性、安全性および忍容性を評価する第2相試験を現在実施している。
参照元:協和キリン株式会社 ニュースリリース