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21歳未満のCNS転移を含むNTRK/ROS融合遺伝子変異陽性再発性難治性固形がん患者に対するロズリートレク、持続的な抗腫瘍効果示すASCO 2020


  • [公開日]2020.06.03
  • [最終更新日]2020.06.02
この記事の3つのポイント
CNS中枢神経系転移を含む再発性難治性固形がん小児/青年患者が対象の第1/2相試験
・ROS1/TRK阻害薬ロズリートレク単剤療法有効性安全性を検証
無増悪生存期間中央値はNTRK/ROS融合遺伝子陽性群17.5ヶ月に対して陰性群1.9ヶ月だった

2020年5月29日~31日、バーチャルミーティングで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO 2020)にてCNS(中枢神経系)転移を含む再発性難治性固形がん小児/青年患者に対するROS1/TRK阻害薬であるエントレクチニブ(商品名ロズリートレク;ロズリートレク)単剤療法の有効性、安全性を検証した第1/2相のSTARTRK-NG試験(NCT02650401)結果がUniversity of Chicago Medical CenterのAmi Vijay Desai, Giles W氏らにより公表された。

STARTRK-NG試験とは、CNS(中枢神経系)転移を含む再発性難治性固形がん小児/青年患者に対して1日1回ロズリートレク550mg/m2単剤療法を投与し、主要評価項目として安全性、客観的奏効率ORR)を検証した第1/2相試験である。本試験に登録され、有効性、安全性評価可能であった患者は34人、年齢中央値は7歳(4.9ヶ月‐20歳)である。

本試験の結果、全患者群における客観的奏効率(ORR)はNTRK/ROS融合遺伝子陽性群で86%(N=12/14人)に対して陰性群で5%(N=1/20人)。CNS(中枢神経系)転移有無別の客観的奏効率(ORR)は下記の通りである。

CNS(中枢神経系)転移を有するNTRK/ROS融合遺伝子陽性患者群(N=8)で完全奏効(CR)を達成した患者は4人、部分奏効(PR)を達成した患者は2人。また、NTRK/ROS融合遺伝子陽性患者群(N=6)で完全奏効(CR)を達成した患者は3人、部分奏効(PR)を達成した患者は3人、一方、NTRK/ROS融合遺伝子陰性患者群(N=20)で完全奏効(CR)を達成した患者は1人、病勢安定SD)4人、病勢進行(PD)10人、測定不能5人であった。

副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はNTRK/ROS融合遺伝子陽性群17.5ヶ月(95%信頼区間:7.4ヶ月‐未到達)に対して陰性群1.9ヶ月(95%信頼区間:1.8‐5.7ヶ月)。

一方の安全性として、最も多くの患者で確認された有害事象(AE)は下記の通りである。体重増加(N=14人)、クレアチニン上昇(N=13人)、貧血(N=13人)、悪心(N=11人)、ALT増加(N=10人)、AST増加(N=10人)、好中球数の減少(N=9人)、骨折(N=7人)。

以上のSTARTRK-NG試験の結果よりAmi Vijay Desai, Giles W氏らは以下のように結論を述べている。”21歳未満のNTRK/ROS融合遺伝子変異を有するCNS(中枢神経系)転移を含む再発性難治性固形がん患者に対するROS1/TRK阻害薬ロズリートレクは、持続的な抗腫瘍効果を示しました。”

Updated entrectinib data in children and adolescents with recurrent or refractory solid tumors, including primary CNS tumors.(2020 ASCO VIRTUAL SCIENTIFIC PROGRAM,Abstract No:107)

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