食道がん患者さん対象のインタビュー調査にご協力ください

未治療の進行非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対する維持療法としてのアバスチン+アリムタ併用、アバスチン単剤に比べて無増悪生存期間を改善するも全生存期間の有意な延長は確認されず米国臨床腫瘍学会(ASCO 2019)より


  • [公開日]2019.06.12
  • [最終更新日]2019.06.11
この記事の3つのポイント
・未治療の進行非扁平上皮非小細胞肺がん患者が対象の第3相試験
維持療法としてのアバスチン単剤療法、アバスチン+アリムタ併用療法の有効性安全性を比較検証
・病勢進行または死亡リスク(PFS)を33%統計学的有意に減少、死亡リスク(OS)は13%の減少だった

2019年5月31日から6月4日までアメリカ合衆国・イリノイ州・シカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO 2019)にて、未治療の進行非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対する維持療法としてのベバシズマブ(商品名アバスチン;以下アバスチン)単剤療法、アバスチン+ペメトレキセド(商品名アリムタ;以下アリムタ)併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のCOMPASS試験(UMIN000004194)の結果が九州がんセンター・呼吸器腫瘍科の瀬戸貴司氏らにより公表された。

COMPASS試験とは、未治療の進行非扁平上皮非小細胞肺がん患者(N=775人)に対してファーストライン治療として3週を1サイクルとしてアバスチン15mg/kg+アリムタ500mg/m2+カルボプラチンAUC6併用療法を4サイクル投与後、維持療法として3週を1サイクルとしてアバスチン15mg/kg単剤療法を投与する群(N=310人)、または3週を1サイクルとしてアバスチン15mg/kg+アリムタ500mg/m2併用療法を投与する群(N=310人)に無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)を比較検証した第3相試験である。

本試験に登録されたファーストライン治療時点の856人の患者背景は下記の通りである。年齢中央値は65歳(26-80歳)。性別は男性625人、女性231人。Performances Statusはスコア0が473人、スコア1が383人。進行期はステージIIIBが60人、ステージIVが729人、再発が67人。

組織学的分類は腺がん809人、その他47人。EGFR遺伝子ステータスは野生型770人、その他(変異型/不明)86人。喫煙歴はあり663人、なし193人。脳転移の有無はあり45人、なし811人。以上のように非喫煙者が23%、腺がん95%、EGFR遺伝子変異野生型90%、脳転移を有する患者5%が含まれていた。

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。無増悪生存期間(PFS)中央値はアバスチン単剤群4.0ヶ月に対してアバスチン+アリムタ併用群5.7ヶ月、アバスチン+アリムタ併用群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを33%統計学的有意に減少した(HR:0.67,95%信頼区間:0.57-0.79,P<0.001)。また、6ヶ月無増悪生存率(PFS)はアバスチン単剤群31.9%に対してアバスチン+アリムタ併用群47.0%を示した。

主要評価項目である全生存期間(OS)中央値はアバスチン単剤群19.6ヶ月に対してアバスチン+アリムタ併用群23.3ヶ月、アバスチン+アリムタ併用群で死亡(OS)のリスクを13%減少した(HR:0.87,95%信頼区間:0.73-1.05,P=0.069)。また、2年全生存率(OS)はアバスチン単剤群39.5%に対してアバスチン+アリムタ併用群47.8%を示した。

一方の安全性として、グレード3以上の有害事象(AE)発症率は下記の通りである。貧血はアバスチン単剤群0.3%に対してアバスチン+アリムタ併用群4.7%、白血球数減少はアバスチン単剤群0%に対してアバスチン+アリムタ併用群5.4%、好中球数減少はアバスチン単剤群1.0%に対してアバスチン+アリムタ併用群14.0%、血小板数減少はアバスチン単剤群0.3%に対してアバスチン+アリムタ併用群1.0%、高血圧はアバスチン単剤群16.6%に対してアバスチン+アリムタ併用群11.7%、拒食症はアバスチン単剤群0.3%に対してアバスチン+アリムタ併用群2.3%。

以上のCOMPASS試験の結果より瀬戸貴司氏らは以下のように結論を述べている。”未治療の進行非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対する維持療法としてのアバスチン+アリムタ併用療法は、アバスチン単剤療法に比べて無増悪生存期間(PFS)を改善するも全生存期間(OS)の統計学的有意な延長は確認されませんでした。”

A randomized phase III study of continuous maintenance bevacizumab with or without pemetrexed after induction therapy with carboplatin (Car), pemetrexed (Pem), and bevacizumab (Bev) for advanced non-squamous non-small cell lung cancer (nSQ-NSCLC) without sensitizing EGFR mutations: The COMPASS study (WJOG5610L).(2019 ASCO Annual Meeting, Abstract No:9003)

×

リサーチのお願い


この記事に利益相反はありません。