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びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するCAR-T細胞医療キムリア、奏効率54%を示す

[公開日] 2018.12.28[最終更新日] 2018.12.28

この記事の3つのポイント ・再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者対象の第Ⅱ相のJULIET試験 ・キムリアを投与し、客観的奏効率、奏効持続期間、全生存期間を検証 ・キムリアは持続的で高率な奏効を示した
2018年12月1日より4日まで米国・サンディエゴで開催されている第60回米国血液学会(ASH)にて、再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者に対するCAR-T細胞医療であるCTL019(tisagenlecleucel;商品名キムリア;以下キムリア)の有効性を検証した第Ⅱ相のJULIET試験(NCT02445248)のフォローアップ期間中央値19ヶ月時点の結果がUniversity of Pennsylvania・Stephen J. Schuster氏により公表された。 JULIET試験とは、再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者に対してキムリアを投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として奏効持続期間(DOR)、全生存期間(OS)を検証した多施設共同シングルアームの第Ⅱ相試験である。 本試験の結果、主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は54%(95%信頼区間:43%-64%)を示した。また、客観的奏効率(ORR)の内訳は完全奏効(CR)40%、部分奏効(PR)13%を示した。 副次評価項目である奏効持続期間(DOR)中央値は未到達で、65歳以上/65歳未満の患者群でも同等であった。また、全生存期間(OS)中央値は11.1ヶ月(95%信頼区間:6.6ヶ月-未到達)を示し、完全奏効(CR)を達成した患者群における全生存期間(OS)中央値は未到達(95%信頼区間:21.0ヶ月-未到達)を示した。なお、12ヶ月全生存率(OS)は48%(95%信頼区間:38%-57%)、18ヶ月全生存率(OS)は43%(95%信頼区間:33%-53%)を示した。 一方の安全性として、グレード3/4の治療関連有害事象(TRAE)として血小板減少性34%、サイトカイン放出症候群(CRS)23%、感染症19%、発熱性好中球減少症15%、神経障害11%、腫瘍崩壊症候群2%が確認された。 JULIET試験の長期フォローアップ追跡の結果より、Stephen J. Schuster氏は以下のように結論を述べている。“再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するCAR-T細胞医療キムリアは、持続的で高率な奏効を示しました。” Novartis announces longer-term analyses from pivotal Kymriah® trials that showed durable responses are maintained in patients with advanced blood cancers 1684 Sustained Disease Control for Adult Patients with Relapsed or Refractory Diffuse Large B-Cell Lymphoma: An Updated Analysis of Juliet, a Global Pivotal Phase 2 Trial of Tisagenlecleucel
ニュース 悪性リンパ腫 tisagenlecleucel

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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