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未治療のCD30陽性末梢性T細胞リンパ腫患者に対するアドセトリス+CHP療法で無増悪生存期間と全生存期間が改善The Lancetより


  • [公開日]2018.12.18
  • [最終更新日]2019.03.25
この記事の3つのポイント
アドセトリス+CHP併用療法有効性を比較検証した第3相試験の結果が公表された
・対象は未治療のCD30陽性末梢性T細胞リンパ腫患者だった
標準治療に比べて併用療法は無増悪生存期間全生存期間を統計学的有意に改善した

2018年12月4日、医学誌『The Lancet』にて未治療のCD30陽性末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)患者に対する抗CD30抗体薬物複合体であるブレンツキシマブベドチン(商品名アドセトリス;以下アドセトリス)+CHP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、プレドニゾン)併用療法の有効性を比較検証した第3相のECHELON-2試験(NCT01777152)の結果がMemorial Sloan Kettering Cancer CenterのSteven Horwitz氏らにより公表された。

ECHELON-2試験とは、未治療のCD30陽性末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)患者(N=452人)に対して3週を1サイクルとして1日目にアドセトリス1.8mg/kg+CHP(1日目にシクロホスファミド750mg/m2+1日目にドキソルビシン50mg/m2+1~5日目にプレドニゾン100mg)併用療法を投与する群(N=226人)、または3週を1サイクルとしてCHOP(1日目にシクロホスファミド750mg/m2+1日目にドキソルビシン50mg/m2+1日目にビンクリスチン1.4mg/m2+1~5日目にプレドニゾン100mg)併用療法を投与する群(N=226人)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として全生存期間(OS)等を比較検証したランダム化二重盲検多施設共同国際の第3相試験である。

本試験に登録された患者背景は下記の通りである。年齢中央値はA+CHP群58.0歳(45-67歳)に対してCHOP群58.0歳(44-67歳)。性別はA+CHP群で男性59%、女性41%に対してCHOP群で男性67%、女性33%。人種はA+CHP群で白人62%、アジア人20%、黒人5%に対してCHOP群で白人63%、アジア人24%、黒人3%。ECOG Performance StatusはA+CHP群でスコア0が37%、スコア1が40%、スコア2が23%に対してCHOP群でスコア0が41%、スコア1が38%、スコア2が21%。

末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)の病型はA+CHP群でALK陽性全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)22%、ALK陰性全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)50%、非特定型末梢性T細胞リンパ腫(PTCL-NOS)13%、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)13%、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)2%、腸管症関連T細胞リンパ腫(EATL)0%に対してCHOP群でALK陽性全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)22%、ALK陰性全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)46%、非特定型末梢性T細胞リンパ腫(PTCL-NOS)19%、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)11%、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)1%、腸管症関連T細胞リンパ腫(EATL)1%。

国際予後指標(IPI)はA+CHP群でスコア0が4%、スコア1が20%、スコア2が33%、スコア3が29%、スコア4が13%、スコア5が2%に対してCHOP群でスコア0が7%、スコア1が14%、スコア2が35%、スコア3が29%、スコア4が11%、スコア5が4%。

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はA+CHP群48.2ヶ月(95%信頼区間:35.2ヶ月-未到達)に対してCHOP群20.8ヶ月(95%信頼区間:12.7-47.6ヶ月)、A+CHP群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを29%統計学的有意に減少した(HR:0.71,95%信頼区間:0.54–0.93,P=0·0110)。また、3年無増悪生存率(PFS)はA+CHP群57.1%(95%信頼区間:49.9%-63.7%)に対してCHOP群44.4%(95%信頼区間:37.6%-50.9%)を示した。

副次評価項目である全生存期間(OS)中央値は両群ともに未到達であったが、A+CHP群で死亡(OS)のリスクを34%統計学的有意に減少した(HR:0.66,95%信頼区間:0.46–0.95,P=0·0244)。

客観的奏効率ORR)はA+CHP群83%(95%信頼区間:77.7%-87.8%)に対してCHOP群72%(95%信頼区間:65.8%-77.9%)、A+CHP群で客観的奏効率(ORR)は高率であった(P=0.0032)。また、完全奏効率(CR)はA+CHP群68%(95%信頼区間:61.2%-73.7%)に対してCHOP群56%(95%信頼区間:49.0%-62.3%)を示した。

一方の安全性として、20%以上の患者で確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は吐き気がA+CHP群46%に対してCHOP群38%、末梢神経障害がA+CHP群45%に対してCHOP群41%、好中球減少症がA+CHP群38%に対してCHOP群38%、便秘がA+CHP群29%に対してCHOP群30%、脱毛症がA+CHP群26%に対してCHOP群25%、発熱がA+CHP群26%に対してCHOP群19%、嘔吐がA+CHP群26%に対してCHOP群17%、疲労感がA+CHP群24%に対してCHOP群20%、貧血がA+CHP群21%に対してCHOP群16%を示した。なお、下痢に関してはA+CHP群38%に対してCHOP群20%、A+CHP群で高率であった。

以上のECHELON-2試験の結果よりStevenHorwitz氏らは以下のように結論を述べている。”未治療のCD30陽性末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)患者に対するA+CHP療法は、既存の標準治療であるCHOP療法に比べて無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を統計学的有意に改善し、忍容性も良好でした。”

Brentuximab vedotin with chemotherapy for CD30-positive peripheral T-cell lymphoma (ECHELON-2): a global, double-blind, randomised, phase 3 trial(The Lancet, Published:FDecember 03, 2018)

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