この記事の3つのポイント
・EpSSG試験とは、標準療法後の6ヶ月~20歳の高リスク横紋筋肉腫患者に対してメンテナンス療法としてのビノレルビン+シクロホスファミド併用療法を投与する群と投与しない群の有効性を比較検証した試験である
・本試験の評価項目である3年無イベント生存率(EFS rate)はビノレルビン+シクロホスファミド併用療法を投与する群78.4%に対して投与しない群72.3%であった(P=0.061)
・本試験の評価項目である3年全生存率(OS rate)はビノレルビン+シクロホスファミド併用療法を投与する群87.3%に対して投与しない群77.4%であった(P=0.011)。

2018年6月1日より5日までアメリカ合衆国・イリノイ州・シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018)にて、高リスク横紋筋肉腫小児患者に対するメンテナンス療法としてビノレルビン+シクロホスファミド併用療法をする群としない群の有効性を検証したEpSSG試験(2005-000217-35)の結果がUniversity Hospital of Padova・Gianni Bisogno氏らにより公表された。

EpSSG試験とは、標準化学療法であるビンクリスチン+アクチノマイシンD+シクロホスファミド(VAC)併用療法後に外科治療または放射線治療後の6ヶ月~20歳の高リスク横紋筋肉腫患者(N=371人)に対して28日を1をサイクルとして1日目、8日目、15日目にビノレルビン25mg/m2+1日1回シクロホスファミド25mg/m2併用療法を6サイクル投与する群(N=185人)、または投与しない群(N=186人)に分けて評価項目として3年無イベント生存率(EFS rate)、3年全生存率(OS rate)を比較検証した試験である。

本試験に登録された患者背景は下記の通りである。横紋筋肉腫の種類は胎児型(ERMS)67%、胞巣型(ARMS)33%。年齢は10歳以上の患者21%。IRSグループによる治療ステージ分類はステージIIIが86%。

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果、3年無イベント生存率(EFS rate)はビノレルビン+シクロホスファミド併用療法を投与する群78.4%(95%信頼区間:71.5%-83.8%)に対して投与しない群72.3%(95%信頼区間:65.0%-78.3%)であった(P=0.061)。

3年全生存率(OS rate)はビノレルビン+シクロホスファミド併用療法を投与する群87.3%(95%信頼区間:81.2%-91.6%)に対して投与しない群77.4%(95%信頼区間:70.1%-83.1%)であった(P=0.011)。

一方の安全性として、ビノレルビン+シクロホスファミド併用療法群で25%の患者がグレード3または4の発熱好中球減少症、1.1%の患者がグレード4の神経毒性を発症した。

以上のEpSSG試験の結果よりGianni Bisogno氏らは以下のように結論を述べている。”高リスク横紋筋肉腫小児患者に対する標準治療に加え、メンテナンス療法としてビノレルビン+シクロホスファミド併用療法を投与することで全生存期間(OS rate)を統計学的有意に改善しました。”

Maintenance low-dose chemotherapy in patients with high-risk (HR) rhabdomyosarcoma (RMS): A report from the European Paediatric Soft Tissue Sarcoma Study Group (EpSSG).(ASCO 2018, Abstract No.LBA2)

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