この記事の3つのポイント
・ECHO-301/KEYNOTE-252試験とは、切除不能又は転移性悪性黒色腫患者に対してIDO1阻害薬であるEpacadostat+抗PD-1抗体薬であるキイトルーダ併用療法の有効性を比較検証した第III相試験である
・本試験の主要評価項目である無増悪生存期間PFS)中央値はEpacadostat群4.7ヶ月に対してプラセボ群4.9ヶ月、両群間で病勢進行または死亡(PFS)のリスクに統計学的有意な差はなかった
・本試験の主要評価項目である全生存期間OS)は、無増悪生存期間(PFS)同様に死亡(OS)のリスクに統計学的有意な差が確認されない可能性があることが示唆された

2018年6月1日より5日までアメリカ合衆国・イリノイ州・シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018)にて、切除不能転移性悪性黒色腫(メラノーマ)患者に対する選択的インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)阻害薬であるEpacadostat+抗PD-1抗体薬であるペムブロリスマブ(商品名キイトルーダ;以下キイトルーダ)併用療法とプラセボ療法の有効性を比較検証した第III相のECHO-301/KEYNOTE-252試験(NCT02752074)の結果がThe University of Sydney・Georgina V. Long氏らにより公表された。

ECHO-301/KEYNOTE-252試験とは、切除不能又は転移性悪性黒色腫患者(N=706人)に対して1日2回Epacadostat100mg+3週間に1回キイトルーダ200mg併用療法を投与する群(N=354人)、またはプラセボ+3週間に1回キイトルーダ200mg併用療法を投与する群(N=352人)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、副次評価項目として客観的奏効率ORR)などを比較検証した国際多施設共同二重盲検下の第III相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はEpacadostat群4.7ヶ月に対してプラセボ群4.9ヶ月、両群間で病勢進行または死亡(PFS)のリスクは統計学的有意な差はなかった(ハザード比:1.00,信頼区間:0.83-1.21,P=0.517)。なお、12ヶ月無増悪生存率(PFS)は両群ともに37%であった。

もう1つの主要評価項目である全生存期間(OS)は、無増悪生存期間(PFS)同様に死亡(OS)のリスクは統計学的有意な差が確認されない可能性がある(ハザード比:1.13,信頼区間:0.86-1.49,P=0.807)ことが本解析より示唆されている。なお、12ヶ月無全生存率(OS)は両群ともに74%であった。

副次評価項目である客観的奏効率(ORR)はEpacadostat群34.2%に対してプラセボ群31.5%であった。一方の安全性として、グレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)発症率はEpacadostat群21.8%に対してプラセボ群17.0%であり、Epacadostatの既存の安全性プロファイルと一致していた。

以上のECHO-301/KEYNOTE-252試験の結果よりGeorgina V. Long氏らは以下のように結論を述べている。”切除不能転移性悪性黒色腫(メラノーマ)患者に対するIDO1阻害薬Epacadostat+抗PD-1抗体薬キイトルーダ併用療法は無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)ともに臨床的意義のある結果を示しませんでした。”

Epacadostat (E) plus pembrolizumab (P) versus pembrolizumab alone in patients (pts) with unresectable or metastatic melanoma: Results of the phase 3 ECHO-301/KEYNOTE-252 study.(ASCO 2018, Abstract No.108)

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