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腎細胞がんおよびVHL病関連腫瘍に対するウェリレグなど、二部会を通過 薬事・食品衛生審議会(医薬品第二部会)より

[公開日] 2025.06.10[最終更新日] 2025.06.10

6月6日、厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会が開催された。同部会において、審議事項のうち3製品が、また報告事項のうち3製品が抗がん剤関連であった。

審議品目

ウェリレグ錠40mg(ベルズチファン)

申請企業:MSD 効能・効果: 「①がん化学療法後に増悪した根治切除不能又は転移性の腎細胞がん、②フォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病関連腫瘍」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品 低酸素誘導因子(HIF)は、低酸素状態の細胞において、HIFの分解を担うVHLタンパク質の機能が抑制されることで活性化する転写因子のひとつ。低酸素状態のがん細胞では、HIFが活性化することでがんの増殖に関与している。 ウェリレグは、ファーストインクラスの低分子経口HIF-2α阻害剤である。HIF-2αとHIF-1βの二量体形成を選択的に阻害すると考えられている。その結果、血管新生・増殖および低酸素状態で特異的に誘導される遺伝子の転写が抑制され、抗腫瘍効果を示す。 またフォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病関連腫瘍は、VHLタンパク質をコードする遺伝子の異常などによって、その働きが低下し、HIFが活性化することで腫瘍が引き起こされる難治性の希少疾患である。VHL病関連腫瘍に対するウェリレグは、希少疾病用医薬品の指定を受けている。

インレビックカプセル100mg(フェドラチニブ塩酸塩水和物)

申請企業:ブリストル・マイヤーズスクイブ 効能・効果: 「骨髄線維症」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品 骨髄線維症では、しばしばヤヌスキナーゼ(JAK)遺伝子の変異が起こっており、JAKシグナルの異常な活性化が認められる。 インレビックはJAK2阻害剤のひとつであり、骨髄の線維化、持続的な全身性炎症、血球機能の異常などを抑制することで、骨髄線維症の予後を改善することが報告されている。 JAKを標的とした類似の薬剤として、ジャカビ(一般名:ルキソリチニブ)やオムジャラ(一般名:モメロチニブ)がある。

タービー皮下注3mg、同皮下注40mg(トアルクエタマブ(遺伝子組換え))

申請企業:ヤンセンファーマ 効能・効果: 「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品 タービーは骨髄腫細胞のGタンパク質共役型受容体ファミリーのひとつであるGPRC5DとT細胞のCD3を認識する二重特異性抗体である。日本国内において希少疾病用医薬品の指定を受けている。 なお日本において、再発又は難治性の多発性骨髄腫に対する二重特異性抗体として、B細胞成熟抗原(BCMA)とCD3を標的としたエルレフィオ(一般名:エルラナタマブ)とテクベイリ(一般名:テクリスタマブ)が既に承認されている。

報告品目

オプジーボ点滴静注20mg、同点滴静注100mg、同点滴静注120mg、同点滴静注240mg(ニボルマブ(遺伝子組換え))/ヤーボイ点滴静注液20mg、同点滴静注液50mg(イピリムマブ(遺伝子組換え)

申請企業:小野薬品 効能・効果: 「切除不能な肝細胞がん」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品 全身療法による治療歴のない切除不能な肝細胞がんを対象に、オプジーボ+ヤーボイ併用療法が適応追加となった。これは、オプジーボ+ヤーボイ併用療法とレンビマ(一般名:レンバチニブ)またはネクサバール(一般名:ソラフェニブ)単剤療法を比較評価した第3相CheckMate-9DW試験に基づく。

エルレフィオ皮下注44mg、同皮下注76mg(エルラナタマブ(遺伝子組換え)

申請企業:ファイザー 効能・効果: 「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」を効能・効果とする新用量医薬品 エルレフィオは、BCMAとCD3を標的とした二重特異性抗体であり、既に「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」に対して承認されている。今回は、用法・用量に「2週間間隔で24週間以上投与した場合は、投与間隔を4週間間隔とすることができる」という新規の投与間隔が追加された。 参照元: 厚生労働省 薬事・食品衛生審議会(薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会)
ニュース 二部会

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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