この記事の3つのポイント
・E2211試験とは、転移性または切除不能膵神経内分泌腫瘍(pNET)患者に対してデモダール単剤療法とテモダール+ゼローダ併用療法有効性を比較検証した第II相試験である
・本試験の主要評価項目である無増悪生存期間PFS)中央値はテモダール単剤群14.4ヶ月に対してテモダール+ゼローダ併用群22.7ヶ月、テモダール+ゼローダ併用群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを42%減少した
・本試験の副次評価項目である全生存期間OS)中央値はテモダール単剤群38.0ヶ月に対してテモダール+ゼローダ併用群未到達、テモダール+ゼローダ併用群で死亡(OS)のリスクを59%減少した

2018年6月1日より5日までアメリカ合衆国・イリノイ州・シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018)にて、進行性膵神経内分泌腫瘍(pNET)患者に対するテモゾロミド(商品名テモダール;以下テモダール)単剤療法とテモダール+カペシタビン(商品名ゼローダ;以下ゼローダ)併用療法の有効性を比較検証した第II相のE2211試験(NCT01824875)の結果がStanford University School of Medicine・Pamela L. Kunz氏らにより公表された。

E2211試験とは、転移性または切除不能膵神経内分泌腫瘍(pNET)患者(N=144人)に対して28日を1サイクルとして1~5日目に1日1回テモダール200mg/m2単剤療法を投与する群(N=72人)、または28日を1サイクルとして10~14日目に1日1回テモダール200mg/m2+1~14日目に1日2回ゼローダ750mg/m2併用療法を投与する群(N=72人)に無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として全生存期間(OS)、安全性などを比較検証した多施設共同の第II相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はテモダール単剤群14.4ヶ月に対してテモダール+ゼローダ併用群22.7ヶ月、テモダール+ゼローダ併用群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを42%減少(ハザード比:0.58,p = 0.023)し、事前に設定したプロトコルの有効性基準値を超えた。

副次評価項目である全生存期間(OS)中央値はテモダール単剤群38.0ヶ月に対してテモダール+ゼローダ併用群未到達、テモダール+ゼローダ併用群で死亡(OS)のリスクを59%減少(ハザード比:0.41,p = 0.012)した。

以上のE2211試験の結果よりPamela L. Kunz氏らは以下のように結論を述べている。”本試験は、膵神経内分泌腫瘍(pNET)患者に対して無増悪生存期間(PFS)の改善効果を示した最初の前向きランダム化試験になります。テモダール+ゼローダ併用群は転移性または切除不能膵神経内分泌腫瘍(pNET)患者に対してテモダール単剤療法よりも無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を改善効果を示しました。”

A randomized study of temozolomide or temozolomide and capecitabine in patients with advanced pancreatic neuroendocrine tumors: A trial of the ECOG-ACRIN Cancer Research Group (E2211).(ASCO 2018, Abstract No.4004)

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