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HER抗体陽性非小細胞肺がん対象、HER2抗体と新規トポイソメラーゼ1阻害薬DXdの抗体薬物複合体DS-8201の治験開始
[公開日] 2018.06.01[最終更新日] 2018.06.01
5月31日、第一三共株式会社は、HER2過剰発現またはHER2変異のある再発・進行性非小細胞肺がん患者を対象としたDS-8201(HER2抗体とトポイソメラーゼ1阻害薬DXd)の抗体薬物複合体(ADC))の第2相臨床試験(NCT03505710)を開始したと発表しました。
HER2は非小細胞肺がんの4~35%に過剰発現し、HER2過剰発現は予後不良と全生存期間の短さに関与していると報告されていまる。またHER2変異は、最近になり、従来のHER2過剰発現とは異なる特徴を持つ標的として特定され、非小細胞肺がんの最大5%に見られると報告されている。更に、胃がんのようにEGFR発現とHER2発現は相互排他的にはならず、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬耐性の獲得に寄与する可能性が示唆されており、EGFR T790M変異陰性非小細胞肺がん患者においても、HER2過剰発現または変異が認められる可能性がある。
しかしながら、現在、HER2過剰発現またはHER2変異のある非小細胞肺がんの治療において、承認されている抗HER2療法はない。
本試験は、前治療を受けたHER2過剰発現またはHER2変異のある再発・進行性非小細胞肺がん患者を対象とした第2相臨床試験で、本剤の有効性と安全性を評価する。主要評価項目は全奏効率、日米欧において約80名の患者を登録する予定とのこと。
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