この記事の3つのポイント
・再発転移性頭頸部扁平上皮がんに対するオプジーボ全生存期間OS)中央値は7.7ヶ月に対して標準化学療法5.1カ月、オプジーボ群で統計学有意に延長を示す
・2年死亡のリスクはオプジーボ単剤療法投与によりPD-L1発現率1%以上の患者群で45%低減、PD-L1発現率1%未満の患者群で27%低減した
グレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)発症率はオプジーボ群15.3%に対して標準化学療法群36.9%を示した

2018年4月14日から18日、アメリカ合衆国・イリノイ州・シカゴにて開催されている第109回米国癌研究会議(AACR 2018)にて、プラチナ系抗がん剤ベースの治療歴のある再発または転移性頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)患者に対するニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)単剤療法、または治験担当医師が選択した化学療法(セツキシマブ、ドセタキセル、またはメトトレキサートのいれずか)の有効性を比較検証した第Ⅲ相のCheckMate-141試験(NCT02105636)の2年生存データがUniversity of Pittsburgh Medical Center・Robert L. Ferris氏により公表された。

CheckMate-141試験とは、プラチナ系抗がん剤ベースの治療後に病勢進行した再発または転移性頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)患者(N=361人)に対して2週間に1回オプジーボ3mg/kg投与する群(N=240人)、または治験担当医師が選択した化学療法を投与する群(N=121人)に2:1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)、副次評価項目として無増悪生存期間PFS)、客観的奏効率ORR)を比較検証した国際多施設共同の第III相試験である。

本試験の2年追跡調査期間における主要評価項目である全生存期間(OS)中央値はオプジーボ群7.7ヶ月(95%信頼区間:5.7-8.8ヶ月)に対して治験担当医師が選択した化学療法を投与する群5.1カ月(95%信頼区間:4.0-6.2ヶ月)、オプジーボ群で死亡のリスクが32%低減(ハザード比:0.68,95%信頼区間:0.54- 0.86)を示した。2年全生存率(OS)はオプジーボ群16.9%(95%信頼区間:12.4%- 22.0%)に対して治験担当医師が選択した化学療法を投与する群6.0%(95%信頼区間:2.7%- 11.3%)を示した。

なお、PD-L1発現率の有無により2年全生存率(OS)も検証されており、PD-L1発現率1%以上の患者群、PD-L1発現率1%未満の患者群における死亡のリスクは下記の通りである。PD-L1発現率1%以上の患者群に対するオプジーボの死亡リスクは45%低減(ハザード比:0.55,95%信頼区間:0.39- 0.78)、PD-L1発現率1%未満の患者群に対するオプジーボの死亡リスクは27%低減(ハザード比:0.73,95%信頼区間:0.49- 1.09)を示した。

また、副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)はオプジーボ群で病勢進行または死亡のリスクが13%低減(ハザード比:0.87,95%信頼区間:0.68- 1.11)するもは統計学的有意な差は認められなかった。

一方の安全性としては、CheckMate-141試験で確認されたオプジーボの安全性プロファイルは、これまでの治療関連有害事象(TRAE)はの解析結果と一貫しており、グレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)発症率はオプジーボ群15.3%に対して治験担当医師が選択した化学療法を投与する群36.9%であった。

以上のCheckMate-141試験の結果よりRobert L. Ferris氏は以下のように結論を述べている。”再発または転移性頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)患者さんに対するオプジーボ単剤療法は標準治療よりも死亡のリスクを低減しました。この結果は、生存期間6ヶ月未満である再発または転移性頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)患者さんに臨床的ベネフィットを示すでしょう。”

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