2018年1月18日より20日までアメリカ合衆国・カルフォルニア州・サンフランシスコで開催されている消化器癌シンポジウム(ASCO-GI2018)のポスターセッションにて、膵管腺がんを含む進行性固形がん患者に対するFAK(Focal Adhesion Kinase:焦点接着班キナーゼ)阻害剤であるDefactinib(VS-6063)+ペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ;以下キイトルーダ)+ゲムシタビン(商品名ジェムザール;以下ジェムザール)併用療法安全性有効性を検証した第I相試験(NCT02546531)の結果がWashington University School of Medicine in St. Louis・Andrea Wang-Gillam氏らより公表された。

本試験は、膵管腺がんを含む進行性固形がん患者(N=17人)に対して21日を1サイクルとして1日2回Defactinib(VS-6063)+1日目にキイトルーダ+1日、8日目にジェムザール併用療法を投与し、主要評価項目として第II相段階における推奨用量(RDE)、副次評価項目として安全性、客観的奏効率ORR)、無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)などを検証したオープンラベルの第I相試験である。

なお、第II相段階における推奨用量(RDE)検証のため、投与スケジュールとしては下記の5つが設定されている。21日を1サイクルとして1日2回Defactinib(VS-6063)200mg+1日目にキイトルーダ200mg(Level1※ジェムザールは投与しない)、21日を1サイクルとして1日2回Defactinib(VS-6063)400mg+1日目にキイトルーダ200mg(Level2※ジェムザールは投与しない)、21日を1サイクルとして1日2回Defactinib(VS-6063)400mg+1日目にキイトルーダ200mg+1日、8日目にジェムザール500 mg/m2(Level3)、21日を1サイクルとして1日2回Defactinib(VS-6063)400mg+1日目にキイトルーダ200mg+1日、8日目にジェムザール750mg/m2(Level4)、21日を1サイクルとして1日2回Defactinib(VS-6063)400mg+1日目にキイトルーダ200mg+1日、8日目にジェムザール1000mg/m2(Level5)である。

本試験の結果、最も一般的に確認された治療関連有害事象(TRAE)は疲労35%、吐き気29%、筋肉痛29%、嘔吐24%、食欲不振24%、掻痒24%、発熱18%であり、用量制限毒性DLT)は確認されなかった。以上の結果より、第II相段階における推奨用量(RDE)はLevel5である21日を1サイクルとして1日2回Defactinib(VS-6063)400mg+1日目にキイトルーダ200mg+1日、8日目にジェムザール1000mg/m2併用療法の決定された。

評価可能であった13人の患者における副次評価である客観的奏効率(ORR)は、54%(N=7人)の患者で安定SD)を示した。なお、本試験は現在も継続中であるが完全奏効(CR)、部分奏効(PR)を達成した患者は今日までに確認されていない。

以上の第I相試験の結果より、Andrea Wang-Gillam氏らは以下のように結論を述べている。”本試験より、膵管腺がんを含む進行性固形がん患者に対するDefactinib(VS-6063)+キイトルーダ+ジェムザール併用療法の忍容性が証明されました。現在も膵管腺がん患者を対象にした拡大コーホート試験が進行しておりますので、引き続きこの治療レジメンの有用性を検証していきます。”

Phase I study of defactinib combined with pembrolizumab and gemcitabine in patients with advanced cancer.(ASCO-GI2018, Abstract No.380)

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