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再発転移性膵腺がん患者さんに対するウイルス療法REOLYSIN (pelareorep) +キイトルーダ+化学療法併用療法、良好な忍容性を示す
[公開日] 2018.02.26[最終更新日] 2018.02.26
2018年1月18日より20日までアメリカ合衆国・カルフォルニア州・サンフランシスコで開催されている消化器癌シンポジウム(ASCO-GI2018)のポスターセッションにて、再発転移性膵腺がん患者に対するウイルス療法であるREOLYSIN (pelareorep) +ペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ;以下キイトルーダ)+5-FUまたはゲムシタビンまたはイリノテカン併用療法の安全性、有効性を検証した第I相試験(NCT02620423)の結果がNorthwestern University・Devalingam Mahalingam氏らより公表された。
本試験は、再発転移性膵腺がん患者(N=11人)に対して21日を1サイクルとして1日、2日目にREOLYSIN (pelareorep) +8日目にキイトルーダ2mg/kg+1日目に5-FU(N=3人)または1日目にゲムシタビン(N=6人)または1日目にイリノテカン(N=2人)併用療法を病勢進行または有害事象(AE)などにより治療継続が困難になるまで投与し、主要評価項目として安全性、副次評価項目として客観的奏効率(ORR)などを検証した第I相試験である。
本試験の結果、主要評価項目として安全性としてはグレード1または2の治療関連有害事象(TRAE)を発症した患者は下記の通りである。発熱73%、頭痛55%、寒気46%、脱水36%、疲労27%、貧血27%の患者で確認され、ゲムシタビン併用療法群の患者2人でグレード2の一過性トランスアミナーゼ上昇が確認された。
また、グレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)を発症した患者は73%(N=8人)で、その内訳は下痢、悪心、嘔吐、発熱、悪寒、高血糖、貧血、白血球減少症、好中球減少症、尿路感染症、肺塞栓症、静脈血栓塞栓症、胆道閉塞、腹痛、関節痛、筋肉痛であった。
評価可能であった5人の患者における副次評価項目である客観的奏効率(ORR)の結果は、部分奏効(PR)を示した患者は1人で奏効期間は13.8ヶ月、安定(SD)を示した患者は2人で奏効期間はそれぞれ126日、277日であった。なお、病勢進行により8人の患者が死亡している。
以上の第I相試験の結果より、Mahalingam氏らは以下のように結論を述べている。”再発転移性膵腺がん患者さんに対するREOLYSIN (pelareorep) +キイトルーダ+化学療法併用療法は管理可能な安全性プロファイルを示し、抗腫瘍効果も良好であることが確認されました。今後もREOLYSIN (pelareorep) +キイトルーダ±化学療法併用療法の有効性を検証していきます。”
A study of pelareorep in combination with pembrolizumab and chemotherapy in patients (pts) with relapsed metastatic adenocarcinoma of the pancreas (MAP).(ASCO-GI2018, Abstract No.283)
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