2018年1月18日より20日までアメリカ合衆国・カルフォルニア州・サンフランシスコで開催されている消化器癌シンポジウム(ASCO-GI2018)のポスターセッションにて、トラスツズマブ(商品名ハーセプチン;以下ハーセプチン)治療歴のあるHER2陽性進行性胃がんまたは食道胃接合部腺がん患者に対するペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ;以下キイトルーダ)+抗HER2抗体薬であるMargetuximab併用療法有効性を検証した第Ib/II相(NCT02689284)の結果がUniversity of Chicago Pritzker School of Medicine・Daniel V.T. Catenacci氏らにより公表された。

本試験は、ハーセプチン治療歴のあるHER2陽性進行性胃がんまたは食道胃接合部腺がん患者に対する二次治療以降の治療として21日を1サイクルとしてキイトルーダ200㎎+Margetuximab10または15mg/kg併用療法を投与し、主要評価項目として客観的奏効率ORR)などを検証した第Ib/II相の試験である。

なお、本試験は用量設定試験であり用量漸増フェーズでは9人の患者に対してMargetuximab10mg/kg、用量拡大フェーズでは48人の患者に対してMargetuximab15mg/kgの用量でMargetuximabを投与している。

本試験の用量拡大フェーズにおいて評価可能であった38人の患者に対してキイトルーダ+Margetuximab併用療法を投与した結果、主要評価項目である奏効率(RR)はPR(部分奏効)を達成した患者18.4%(N=7人)、安定SD)を達成した患者28.9%(N=11人)であった。

また患者背景別による奏効率(RR)についても検証されており、例えば本試験に登録された人種は北アメリカの患者(N=30人)、アジアの患者(N=18人)であったが、その奏効率は北アメリカ人8.3%に対してアジア人35.7%であった。他にも胃がん患者、食道胃接合部腺がん患者別の奏効率はそれぞれ80%、53%のように、患者背景別に奏効率(RR)の違いが確認された。

一方の安全性としては、今回のポスターセッションで公表された結果では1人の患者で重篤な有害事象(AE)が確認されたが、それ以外の患者においてキイトルーダ+Margetuximab併用療法は高い忍容性を示していた。

以上の第Ib/II相試験の結果より、Daniel V.T. Catenacci氏らは以下のように結論を述べている。”HER2陽性進行性胃がんまたは食道胃接合部腺がん患者に対する二次治療としてキイトルーダ+Margetuximab併用療法は、ケモフリーの治療レジメンでありながら高い抗腫瘍効果を示し、忍容性も確認されました。”

Phase 1b/2 study of margetuximab (M) plus pembrolizumab (P) in advanced HER2+ gastroesophageal junction (GEJ) or gastric (G) adenocarcinoma (GEA).(ASCO-GI2018, Abstract No.140)

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