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進行性固形がんに対するベリパリブ+オキサリプラチン+ゼローダ併用療法、安全性は高く忍容性も良好である

[公開日] 2018.02.08[最終更新日] 2018.02.08

2018年1月18日より20日までアメリカ合衆国・カルフォルニア州・サンフランシスコで開催されている消化器癌シンポジウム(ASCO-GI2018)のポスターセッションにて、進行性固形がん患者に対するポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害薬であるベリパリブ+オキサリプラチン+カペシタビン(商品名ゼローダ;以下ゼローダ)併用療法の安全性、忍容性、有効性を検証した第I相試験(NCT01233505)の結果がUniversity of Wisconsin Carbone Cancer Center・Anita Ahmed Turk氏らにより公表された。 本試験は、胆道がん患者(N=6人)、乳がん患者(N=4人)、卵巣がん患者(N=4人)、神経内分泌がん(N=1人)、膵臓がん患者(N=1人)、そして大腸がん患者(N=1人)に対してベリパリブ+オキサリプラチン+ゼローダ併用療法を投与し、主要評価項目として用量制限毒性(DLT)、最大耐量(MTD)を設定したオープンラベルの第I相試験である。なお、投与スケジュールは28日を1サイクルとして1日-7日目, 15日-21日目に1日2回ベリパリブ+1日-7日目+1日、15日目にオキサリプラチン+15日-21日目に1日2回ゼローダを下記の用量で漸増している。 (1)ベリパリブ20mg+オキサリプラチン85mg/m2+ゼローダ1750mg/m2 (2)ベリパリブ40mg+オキサリプラチン85mg/m2+ゼローダ1750mg/m2 (1A)ベリパリブ30mg+オキサリプラチン85mg/m2+ゼローダ1000mg/m2 (2A)ベリパリブ40mg+オキサリプラチン85mg/m2+ゼローダ1000mg/m2 本試験の乳がん患者(N=4人)、卵巣がん患者(N=2人)に対して初回用量(1)で投与した結果、1人の患者が用量制限毒性(DLT)として粘膜炎を発症した。また、用量(1)より用量(2)へ漸増した結果、用量制限毒性(DLT)として好中球減少症、血小板減少症を併発する粘膜炎を発症した。 以上の結果を受けて、投与用量が(1A)、(2A)へと変更された。その結果、1人の患者でグレード2の用量制限毒性(DLT)として疲労を発症するも、この用量で治療期間中央値10週(1-88)を示し、24%の患者が6ヶ月以上治療を継続している。 また、治療を受けた14人の患者において奏効率の評価が可能であり、卵巣がん患者(N=2人)、乳がん患者(N=1人)、大腸がん患者(N=1人)が部分奏効(PR)を達成した。また、胆道がん患者(N=3人)、膵臓がん患者(N=1人)が安定(SD)を達成した。 一方の安定性としては、嘔吐が94%、下痢が47%、粘膜炎が41%、貧血が35%、好中球減少症が24%、血小板減少症が18%の患者で確認された。 以上の第I相試験の結果よりAnita Ahmed Turk氏らは以下のような結論を述べている。”PARP阻害薬であるベリパリブがオキサリプラチン、ゼローダの抗腫瘍効果を高めるという仮説に基き本試験デザインが組まれましたが、この併用療法は進行性固形がん患者さんに対して安全性が高く、忍容性も良好でした。第II相フェーズの推奨用量はベリパリブ40mg+オキサリプラチン85mg/m2+ゼローダ1000mg/m2として本試験で決定したので、第II相フェーズではこの併用療法の有効性を検証していきます。”
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山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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