2018年1月18日より20日までアメリカ合衆国・カルフォルニア州・サンフランシスコで開催されている消化器癌シンポジウム(ASCO-GI2018)のポスターセッションにて、未治療の胃腺がんまたは胃食道接合部腺がんに対する抗VEGFR-2抗体薬であるラムシルマブ(商品名サイラムザ;以下サイラムザ)+抗PD-1抗体薬であるペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ;以下キイトルーダ)併用療法有効性を検証した第Ia/b相試験(NCT02443324)の結果がRoyal Marsden NHS Foundation Trust・Ian Chau氏らにより公表された。

本試験は、未治療の胃腺がん、胃食道接合部腺がん、非小細胞肺がん、尿路上皮がん、胆道がん患者に対してサイラムザ+キイトルーダ併用療法を投与し、主要評価項目として用量制限毒性DLT)、副次評価項目として客観的奏効率ORR)、奏効までの期間(TTP)、奏効持続期間(DOR)、無増悪生存期間PFS)などを検証した多施設共同オープンラベルの第Ia/b相試験である。なお、今回のポスターセッションでは、胃腺がんまたは胃食道接合部腺がん患者(N=28人)に対するサイラムザ+キイトルーダ併用療法の安全性、有効性の結果が公表されている。

本試験に登録された患者背景は、年齢中央値63歳、男性57%、パフォーマンスステータス(PS)0の患者68%、PD-L1陽性率68%である。なお、PD-L1陽性はアッセイキット”PD-L1 IHC 22C3 pharmDx”によりPD-L1発現率1%以上を陽性として定義している。

上記背景を有する患者に対してサイラムザ+キイトルーダ併用療法を投与したフォローアップ期間8.1ヶ月時点における結果、治療関連有害事象(TEAE)は96%(N=27人)の患者で確認された。15%以上の患者で確認された治療関連有害事象(TEAE)は疲労36%、高血圧25%、頭痛18%であった。

また、グレード3の治療関連有害事象(TEAE)は61%(N=17人)の患者で確認され、高血圧14%、下痢11%、アラニンアミノ基転移酵素(ALT)上昇7%、アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST)上昇7%であった。なお、グレード4または5の治療関連有害事象(TRAE)を発症した患者は確認されなかった。

副次評価項目である客観的奏効率(ORR)25%(N=7人)を示し、その内PD-L1陽性の患者6人、PD-L1陰性の患者1人であった。また、その他副次評価項目である病勢コントロール率DCR)は68%、奏効までの期間(TTP)中央値は2.7ヶ月(95%信頼区間:1.3-2.8)、奏効持続期間(DOR)中央値は10.0ヶ月(95%信頼区間:9.7-10.3)、無増悪生存期間(PFS)中央値は5.3ヶ月(95%信頼区間:3.2-11.0)をそれぞれ示した。

以上の第Ia/b相試験の結果より、Ian Chau氏らは以下のように結論を述べている。”前臨床試験で抗VEGFR-2抗体薬、抗PD-1抗体薬の腫瘍縮小の相乗効果が確認されていたように、未治療の胃腺がんまたは胃食道接合部腺がん患者さんに対するサイラムザ+キイトルーダ併用療法は高い抗腫瘍効果を発揮しました。また、グレード4以上の治療関連有害事象(TEAE)も少ないことが示されました。”

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