非扁平上皮非小細胞肺がんの初回治療において、キイトルーダと化学療法の併用が生存期間を延長


  • [公開日]2018.01.17
  • [最終更新日]2020.03.18

2018年1月16日、米Merck社は、非扁平上皮非小細胞肺がんの初回治療として、ペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ)と化学療法併用療法を検証した第3相臨床試験KEYNOTE-189(NCT02578680)において、キイトルーダと化学療法併用が全生存期間OS)および無増悪生存期間PFS)が化学療法に比較して延長したと発表した。

KEYNOTE-189は、進行性または転移性非扁平上皮非小細胞肺がん患者614名を対象に、ペメトレキセド(商品名アリムタ)とプラチナ製剤シスプラチンまたはカルボプラチン)に、キイトルーダまたはプラセボ(偽薬)を併用する二重盲検比較試験である。EGFR遺伝子変異陽性、ALK家電子変異PD-L1発現量に問わず参加できた。割付はキイトルーダ群とプラセボ群は2:1とされ、プラセボ群に割付られた患者は化学療法に対して病態進行された場合に、クロスオーバという、治験下でのキイトルーダ単剤を受けることが許された。主評価項目は、全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)、副次効果項目は全奏効率ORR)、奏効期間DOR)であった。

今回、主評価項目である全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)が化学療法に比較して延長した一方、安全性については過去の報告と同様のものだったとのことである。

本試験の詳細結果は、今後の医学会議で発表されるとのこと。

なお、非扁平上皮非小細胞肺がんの初回化学療法と免疫チェックポイント阻害薬との併用としては、アテゾリズマブ(商品名テセントリク)が一足早く結果がでており、詳細なデータが注目される。

参考:進行性非扁平上皮非小細胞肺がんの一次治療としてのテセントリク+化学療法+アバスチン併用療法、病勢進行または死亡リスクを38%低下(オンコロニュース2017.12.12)

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