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ダラザレックス+レブラミド+デキサメタゾン併用療法、長期間投与でも無増悪生存期間(PFS)を有意に延長
[公開日] 2017.12.26[最終更新日] 2017.12.26
2017年12月9日から12日までアメリカ合衆国ジョージア州アトランタで開催されている米国血液学会議(ASH2017)にて、再発難治性多発性骨髄腫患者に対するダラツムマブ(商品名ダラザレックス;以下ダラザレックス)+レナリドミド(商品名レブラミド;以下レブラミド)+デキサメタゾン併用療法の有効性を検証した第III相のPOLLUX試験(NCT02076009)の長期アップデート解析の結果が公表された。
POLLUX試験とは、1レジメン以上の治療歴のある再発難治性多発性骨髄腫患者(N=569人)に対してダラザレックス+レブラミド+デキサメタゾン併用療法を投与する群(N=286人)、またはレブラミド+デキサメタゾン併用療法を投与する群(N=283人)に1:1の割合で無作為に振り分けて、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目である微小残存病変(MRD)陰性率を比較検証した国際多施設共同オープンラベルの第III相試験である。
今回の長期アップデート解析前の結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)はレブラミド+デキサメタゾン併用療法に比べてダラザレックス+レブラミド+デキサメタゾン併用療法で統計学的有意に延長することが示されていた。
観察期間中央値32.9ヶ月時点における主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はレブラミド+デキサメタゾン併用療法で17.5ヶ月に対してダラザレックス+レブラミド+デキサメタゾン併用療法で未到達、ダラザレックス+レブラミド+デキサメタゾン併用療法で病勢進行または死亡(PFS)のリスクが56%(ハザード比:0.44、95%信頼区間:0.34-0.55、P<0.0001)統計学的有意に減少することが示された。
また、副次評価項目である全奏効率(ORR)はレブラミド+デキサメタゾン併用療法で76%に対してダラザレックス+レブラミド+デキサメタゾン併用療法で93%、ダラザレックス+レブラミド+デキサメタゾン併用療法で有意に高かかった(P<0.0001)。なお、完全奏効(CR)以上の割合はレブラミド+デキサメタゾン併用療法が23%に対してダラザレックス+レブラミド+デキサメタゾン併用療法で55%、前回の評価時点ではそれぞれ19%、43%であったことから、長期間の投与に伴い完全奏効(CR)の割合が増加することが示された。
その他の副次評価項目である微小残存病変(MRD)陰性率は骨髄穿刺検体を次世代シーケンシングアッセイより感度域値10-4、10-5、10-6の3段階で評価している。感度域値10-4の時はレブラミド+デキサメタゾン併用療法で9%に対してダラザレックス+レブラミド+デキサメタゾン併用療法で36%、感度域値10-5の時は5%に対して27%、感度域値10-6の時は0.4%に対して6%であった。
一方の安全性は、各薬剤の安全性プロファイルと一致しており本試験で新たに観察された副作用はなかった。最も一般的な有害事象(AE)は感染症であり、レブラミド+デキサメタゾン併用療法で26%に対してダラザレックス+レブラミド+デキサメタゾン併用療法で39%の患者で発症していた。なお、レブラミドで懸念されていた二次がん発生率は両群間において統計学的有意はなかった。
Daratumumab, Lenalidomide, and Dexamethasone (DRd) Versus Lenalidomide and Dexamethasone (Rd) in Relapsed or Refractory Multiple Myeloma (RRMM): Updated Efficacy and Safety Analysis of Pollux(ASH2017, Abstract739)
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