2017年10月18日より21日までオーストラリア・ブリスベンで開催されている第9回世界悪性黒色腫学会議 (MELANOMA 2017)にて、転移性悪性黒色腫(メラノーマ)患者に対する抗GPNMB抗体であるGlembatumumab vedotin (CDX-011) 単剤療法の有効性を検証した第II相のNCI9855試験(NCT02363283)の結果が、テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター・Pradyuman Patel氏より発表された。

NCI9855試験とは、転移性悪性黒色腫(メラノーマ)患者(N=34人,本発表時解析数=31人)に対して3週間に1回の投与間隔でGlembatumumab vedotin (CDX-011) 1.9mg/kgの用量で単剤投与し、主要評価項目としてRECIST 1.1.に基づく客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として病勢コントロール率(DCR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を検証した多施設共同シングルアームオープンラベルの第II相試験である。

本試験に登録された患者背景は、年齢中央値56歳(28-79歳)、男性53%、ECOG performance status(パフォーマンス・ステータス)0が75%、残りの患者は1である。また、転移部位としては多い順に肝臓91%、肺35%、リンパ節26%、深部軟組織26%である。

上記背景の患者に対してGlembatumumab vedotin (CDX-011)単剤療法を投与した結果、主要評価項目であるRECIST 1.1.に基づく客観的奏効率(ORR)は6%であった。その内訳としては、完全奏効(CR)0%(N=0人)、部分奏効(PR)6%(N=2人)、安定(SD)55%(N=17人)であった。また、病勢進行は39%(N=12人)の患者で確認された。

副次評価項目である病勢コントロール率(DCR)は、客観的奏効率(ORR)6%にも関わらず61%を達成した。また、無増悪生存期間(PFS)中央値、全生存期間(OS)中央値はそれぞれ3.2ヶ月、11.8 ヶ月であった。

一方の安全性としては、グレード3の治療関連有害事象は好中球減少症41%、斑状丘疹性発疹6%、かゆみ6%であった。 なお、グレード4の治療関連有害事象としては好中球減少症のみが15%の患者で確認された。

以上の試験の有効性、安全性の結果を受けて、テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター・Pradyuman Patel氏は以下のように述べている。”Glembatumumab vedotin (CDX-011)はM1b M1cのような転移性悪性黒色腫(メラノーマ)患者(N=2人)に対しても部分奏効(PR)を達成しました。また、副作用として重篤で頻発に発症した好中球減少症は可逆的であり、次サイクル時点での支持療法によりコントロール可能です。本試験以外にもGlembatumumab vedotin (CDX-011)併用療法などの有効性を検証した臨床試験が進行中です。”


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