根治切除後の再発リスクが高い悪性黒色腫(メラノーマ)の術後療法としてのオプジーボ、FDAより優先審査の承認が下りる


  • [公開日]2017.11.06
  • [最終更新日]2018.01.31[タグの追加] 2017/11/13

2017年10月16日、根治切除後の再発リスクが高い悪性黒色腫(メラノーマ)患者に対するニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)単剤療法生物製剤承認一部変更申請(sBLA)が、米国食品医薬品局(FDA)より優先審査の承認を得たことをブリストル・マイヤーズ スクイブ社は自社のプレスリリースで公表した。

この度の優先審査の根拠は、現在進行中の第III相のCheckMate-238試験(NCT02388906)の結果に基づいている。CheckMate-238試験とは、根治切除後の再発リスクが高いステージIIIb/cまたはIV悪性黒色腫(メラノーマ)患者(N=906人)に対してオプジーボ単剤療法群、またはイピリムマブ(商品名ヤーボイ;以下ヤーボイ)単剤療法群に無作為に振り分け、主要評価項目である無再発生存期間(RFS)を比較検証した第III相試験である。

本試験の中間解析結果が2017年7月5日にマイヤーズ スクイブ社のプレスリリースで公表された通り、主要評価項目である無再発生存期間(RFS)はヤーボイ単剤療法群に対してオプジーボ単剤療法群で統計学的有意に延長することが証明されている。

さらに、本試験の結果は2017年9月10日医学誌『The New England Journal of Medicine』、2017年9月8日から12日までスペイン・マドリードで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO)でも公表された通り、根治切除後の再発リスクが高い悪性黒色腫(メラノーマ)の術後療法としてオプジーボ単剤療法が新しい治療選択肢になり得るとして世間より注目を集めていた。

以上のCheckMate-238試験の結果を受け、米国食品医薬品局(FDA)よりオプジーボが優先審査の承認を受けたことに対してブリストル・マイヤーズ スクイブ社・エグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高コマーシャル. 責任者であるMurdo Gordon氏は以下のように述べている。”オプジーボの生物製剤承認一部変更申請(sBLA)が優先審査として承認されたことで、再発を経験し易い根治切除後の再発リスクの高い悪性黒色腫(メラノーマ)のアンメッドメディカルニーズを満たすという我々のゴールに近づけました。”

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