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進行性頭頸部がん患者に対するテセントリク単剤療法は忍容性があり、PD-L1発現率に関係なく効果を示す

[公開日] 2017.09.14[最終更新日] 2017.09.14

2017年9月8日から12日までスペイン・マドリードで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO)にて、進行性頭頸部がん患者に対するアテゾリズマブ(商品名テセントリク)単剤療法の安全性を検証した第1a相試験(NCT01375842)の結果が発表された。 本試験は、進行性頭頸部がん患者に対してテセントリク単剤療法を3週間に1回の投与を1サイクルとして16サイクル、または1年間投与し、主要評価項目である安全性を検証した第1a相試験である。なお、試験で設定した投与期間を超えても臨床的効果が観察されてる限り、患者は治療を継続している。 本試験に登録された患者全体は32人で、患者背景の内訳としては性別は男性84%に対して女性16%、年齢中央値は62歳(32歳から78歳)、全身状態(ECOG-Performance Status)は66%が1、現在または過去に喫煙既往歴のある患者は66%であった。また、全ての患者が前治療歴を有しており、53%の患者が2レジメン以上の治療を受けていた。頭頸部がんの原発部位としては56%の患者で中咽頭、22%が口腔、13%が上咽頭であった。 本試験のフォローアップ期間は14ヶ月以上、またテセントリク単剤療法により治療期間中央値は3.4ヶ月であったが、主要評価項目である安全性としては治療に関連する有害事象が66%の患者で確認された。重症度の高い有害事象としてはグレード3が9%(N=3人)の患者で観察され、その内訳は腫瘍崩壊症候群、低ナトリウム血症、そう痒症、および大腸炎であった。また、グレード4は3%(N=1人)で観察され、その患者は心タンポナーデを発症した。 また、主要評価項目の安全性以外にもRECIST v1.1の評価による客観的奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)についても本試験では検証しており、その結果は順に22%、2.6ヶ月(0.5ヶ月〜48.4ヶ月)、6.0ヶ月(0.5ヶ月〜51.6ヶ月)であった。 さらに、本試験ではサブ解析として抗PD-1/L1抗体薬の治療効果予測因子として考えられているPD-L1発現率別の客観的奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、効果持続期間(DoR)も検証している。 本試験に登録された患者全体32人の内7人がPD-L1発現率5%未満、25人が5%を超えており、前者の客観的奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、効果持続期間(DoR)の結果は順に14%、43%、7.4ヶ月であるのに対して、後者の客観的奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、効果持続期間(DoR)の結果は順に24%、28%、26.2ヶ月であった。 以上の結果より、進行性頭頸部がん患者に対するテセントリク単剤療法は長期にわたり投与できる忍容性があり、かつPD-L1発現率に関係なく効果を示すことが証明された。
ニュース 頭頸部がん 免疫チェックポイント阻害薬

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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